血は争えないデザイン
建てものをデザインしている時、特に意識していなくても、出来上がりが日本的に
見えることがあります。よくいう「和風」「洋風」を意識せずに、考えたのに。
柱や梁といった、構造フレームをそのまま、あらわしにして、デッキをつける。
それだけで、縁側の風情が出来てしまいます。
建築家村野藤吾さんが、イタリアで「この線はイタリア人にしか作り出せない」と
嘆かれたことがあったそうです。日本人として、繊細な線で建築を創った巨人でさえ、
かなわないものがあった。それは、ひとえに「血」だと思います。
日本人の血をもつ、わたしたちにしか出せない、独自の線。誰でもが、もっていると
思います。ひとりの生活者として、日本人の感受性。眠っている「線」を
どう探り当てて「かたち」にしていくか、景気とは関係のない、地道な作業と思います。
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