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2011年2月

re 再生する家を考える

東京は杉並の閑静な住宅街の一角、以前設計の打ち合わせに伺っていた家の改修を

依頼されました。打ち合わせに幾度となく伺っていた時には、またふたたびその場所に

通うようになるとはまったく思わず、まことに縁というものは不思議です。

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一般的には改修工事はリフォームと呼ばれます。リは re このアールイーだけで

再生という意味があります。さて、われわれ設計者が携わる場合には、さらに一歩進んで

renovation リノベーション。 この言葉には、修復、修繕という意味のほかに、

刷新とか元気回復という意味があるので、リフォームというかたちだけの言葉より、

よりふさわしいと思います。リノベーションをおこなうものは、リノベーターで

こちらは改革者の意味がある。今の住まいをこれからの暮らしに合ったかたちに回復する

のは、設計者の腕の見せ所です。文字通り、元気を回復させるような仕事を成すべく、

今日から刷新の一歩を踏み出します。こう、御期待。

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恵まれた幸せ日

めずらしく、誰もいない由比ガ浜を独り占め。潮騒だけが聴こえる幸せな朝です。

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昨日は、新しい仕事の設計契約を無事済ませ、新築のプレゼンもクライアントの

気に入っていただけた一日でした。このうえない、幸せに恵まれた日。

家作りには、その場所に住まう人の人生を変える力がある。

その確信は揺らぐことなく、その分の責任の重さを感じている。

重圧ではなく、設計を楽しむ責任。設計屋が図面を楽しく書けない家は、

人の幸せを預かることができるはずもない。

思いを新たに、恵まれた日の余韻を楽しむ、休日です。ほっ。

親の身になる日

暖かだった昨日とは打って変わって、冷たい北風が吹き抜けていきます。

寒の戻りも二月の終わり。静かな土曜日がはじまりました。

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銀翼が尾を引いて東の空に飛んでいきます。よい朝のひとこま。

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昨日高校の合格発表があって、無事合格。自分の時は、己の実力がわかっていて

緊張はしなかったものの、親の身になってみれば、表向きは平静を装っていても、

内心はドキドキもの。「滑り止め」に行くことを、半分は覚悟いや3分の2は、思っておりました

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親の心、子しらず。足元の犬も同じかな。いつの世も、黙って見守るより仕方ない。

親として、その立場にならなければ決してわかりませんね。この季節、当人より傍の親御

さんの心配、察します。一息つく、一夜でした。

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小町通りの裏道、空き地となった片隅の黄水仙に、ココロなごむ朝です。

朧げな「決戦は金曜日」

朧げなハーフムーン、和名「下弦の月」が暖かな朝に浮かんでおりました。

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海へ着くと、雲が晴れてくっきりと見えます。

生暖かい南風が汐の香りを運んでいる、春の海です。

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明日のプレゼン。契約書やらなにやらと、用意するものがたくさんありました。

ころころと変わる日本の法規。建築基準法も基本法になるそうで、またごたごたが増えて

余計な仕事が増えると感じます。

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悪法も法なり。こちとら、言われなくてもまっとうに仕事するぜ!

とドリカムの「決戦は金曜日」をアタマの中で鳴らしながら、勝負する朧げな朝の始まりです。

よい、週末を。

潤う日々

明け方の雨が上がった朝、八幡様の森はしっとりとした空気に満ちていました。

日に日に寒さが和らいで、肩が上がらず体が楽になってきてありがたいことです。

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仕事の山場を無事越えて、ほっと一息つきまして、まずは一杯

ココロとカラダに、ひとしきりシミワタッテいくのでした。

根を詰めて模型などを作っていると、随分と呼吸が浅くなっていることがあります。

細かな作業は、息を止めてすることも多かったりして、なかなか「一息」つけませんでした。

まとまるまで、気が抜けないとココロもカラダも凝り固まってしまいます。

途中途中で一服していても、出来上がるまで「ホッ」とすることはないから、

深い「一息」をカラダが欲するのでしょう。こりこりの一週間でした。

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充実した時間は、一方で潤いを減らす。毎日の繰り返しのなかで、自ら潤う時間を

作り出すこと。いろいろカラダに問いかける日々でもありました。

机上の格闘技

朝日が庭に射すと、春の訪れが分かります。今日もよい一日になりそうです。

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土曜日のプレゼンテーションに向かって、よい提案をするべく手を動かしました。

比較検討し易いように、三案作りました。それぞれに長短あります。

よく「一発回答」でこれしかない!という案を出すべきだという正論も聞きますが、

こちら側が割り切ってしまうと、相手方が夢を持ち得ないことがあると思っています。

出来上がる建築はたった一つ。ならば、その実現に向けて、あらゆる可能性を考え、

相手方に提案して、考え方を共有して、ともに作り出すのが本当ではないか。

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もちろん、依頼された以上、期待以上のものを提示するのは、義務、そして責任。

どこまで「考え抜く」ことが出来たか、その提案が試されます。

机上の紙の上、かたちを探りながら、格闘する設計屋。格闘家にたとえるなら、

そこに技と体力、そして知力がいる。

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今日、明日、机上の格闘技を続ける我でありました。忘我の境地へ。

丁寧と有体

ありていに言えば、という時の有体。そこにカラダが在るという、当たり前のこと。

言うまでも無い、考えの先に、前に有る体。アタマが考えるより先に、カラダのあちこちで

様々な感覚が動き出していることを、忘れないようにしよう。

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毎朝、外に出ていると、その日その日で気づくことが違います。

気持ちより先に、カラダがなにかを「考えている」ようです。

姿勢が悪いと、不安になったりといった分かりやすいことだけでなく、

複雑に交差する感覚が、ココロのかたちに作用すること。

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設計する家のプランを、図面の上で歩いてみて、動いてみて、ここからはどんな風景が

見えるだろう?こういう風に使えるかな?この大きさなら、成り立つかな?ありていな

カラダを動かしつつ、頭で考え、また手を動かしながら考える「住まいのかたち」。

ノッてくると、先に手が動いて、アタマが後から付いて来るような状態になります。

有体な「住まい」。伝統に学び、そこから自由に発想する。もちろん、時間をかけ丁寧に。

アタマでっかちにならず、五感をよくよく使いたいものです。

考えるかたち

今週末の打ち合わせに向けて、よい案を出すべく、手を動かしていました。

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敷地を見て、浮かんだ直感は大体において正しいと思っています。

その直感に向けて、案をまとめるのが正論なのですが、

はたしてそれだけか?と逡巡し、問いかける時間を持ちます。

かけた時間の密度が、設計の質を上げる唯一の方法ですが、

幾度となく、繰り返し繰り返し手を動かして「答え」を探すことしか術はありません。

「考えろ!考えろ!考えろ!」とダイハードのマクレーン刑事のようにつぶやいて

今日もかたちを「考え」続けます。

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昨日の無事は、今日の不穏

季節の変わり目なのか、すこしどんよりしている日曜日となりました。

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春の海らしく、べた凪ぎで静かな由比ガ浜です。

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穏やかですみれ色の空から、今朝のグレイッシュな空。

同じ空がまったく違って見えます。

なにもない日の平穏無事も、ちいさな変化で足元をすくわれることもありますね。

生きていることは、生かされている。さて、なぜに?ここに「在る」のでしょう。

不思議なこと、答えのないこと。見えないものや、気づけないもの。

わからなくても、確かに「在る」と思える感覚を大切に。静かな、日曜日を。

住まいの夜景

今日は、二十四節気の「雨水」。雪の降る寒さがゆるんで雨になるという時期です。

朝焼けの空も、菫色。春がすぐ近くにいるような、そんな朝でした。

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日が延びて、夕陽も長い影を引いていく季節。

後一週間もすれば、本当の春が訪れるはず。

上機嫌で迎えられるように、しっかり過ごしたいものです。

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吉村順三さんが「建築家として一番うれしいことは、設計した家から、明かりがもれて

夕餉の楽しい雰囲気が、通りから感じられる時である。」と書かれていました。

 町の温かさは、一軒一軒の家並みが生き生きとして、通りに明かりが輝くことから。

冬の終わりに、家族で食事に出る前に、我が家の木戸をパチリ。

今年はどんな家作りができるかな。楽しみに仕事します。よい、休日を。

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聴こえない、あしおと

二月も後半戦、夜半からの強い風と雨が降り続いています。

これから家人を送ってくる、そんな週末になりました。

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いまだ、木蓮の芽は堅く閉じていますが、すこしずつ日に日にふくらんできています。

ふだんは視覚に偏っている、現代人の感覚を、耳や鼻にすこし取り戻すことで、

より季節の移り変わりを感じられると思います。

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雨があがったら、待ちかねた犬と、春のあしおとを聴きに行ってきます。よい、週末を。

静かな木曜日

曇ってはおりますが、温かめな朝です。静かな木曜日が始まりました。

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取り残されたボールが、相変わらず寂しげに挟まったままでおります。

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一つ、仕事をあらかたまとめてしまうと、すこしエアポケットのように気が抜けます。

まとめている間は、気が張っていて、そのおかげで完成するのですが、

先が見えた時点で、気持ちが「先」に行ってしまい、一息ついてしまいました。

実は、ココロより先に、無意識にカラダがホッとしてしまうのだと感じています。

お頭にだけ、意識や感覚はあるのではなく、動かした手のほうが、より「分かって」いる。

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実感は身を持って感じることのようです。

こういう感じが得られるのは、恵まれて幸せな環境にいるからですね。

感謝して、次へ向かう、静かな木曜日でした。

一度でやること

なんだか久しぶりに朝から天晴れな水曜日になりました。

今日は夜の会合まで、身の周りのことを済ます日です。

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誰でも自分の身一つ。仕事をきちんとこなして、余力を得るためには時間を真面目に使う

に限ると思います。田中文男棟梁の残した言葉「時間が欲しかったら、一度でやれ!」

この含蓄を、肝に銘じて過ごす日です。よい、週中を。

足元の大切さ

夜半に降り積もった雪が、すこしずつ融け始めた朝、足元がおぼつかない日です。

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昨日、夕方降り込められて、散歩をおあずけされた犬は喜び勇んで飛び出して右往左往。

飼い主は、足元とられながらヨタヨタとリードを引いていく朝でした。

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いつもと違った足元では、歩くにも不自由。雪国の方々の苦労に比べれば笑われそうですが

当人にとっては腰にきたり足首にきたり。普段悪いところに負担がくるようです。

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学問でも基礎、科学や技術開発でも基礎研究、建築ならば基礎、土台づくり。

なんでも足元が大事。慣れない雪の上で、滑りつつそんなことを思う今朝です。

二週間後に笑う

世間ではチョコレートが飛び交う、そんな月曜日、いつもとなんら変わりなく働きます。

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二週間後にある打合せ。二つの仕事を一箇所でプレゼンする予定でありました。

一つは、まとめの段階。もうひとつは、今週後半から手がけます。

もうアタマには入っていて、後は手を動かすだけ。熟成を待っていたのです。

 昨年、すこし反省することがあって、すぐかたちにするのではなく、すこし時間をおいて

たくさんのパターンを考えてみることにしました。

 一歩引いて見ることで、物事を単純にしようと思います。

複雑な条件はそのままに、素直に等価に受け入れて、時間をかけて見つめるように。

その時間は、自分の考えを裏づけしてくれるものになります。

 二週間後に、高らかに笑えるよう、よいイメージを持って過ごします。よい、一週間を。

お利巧より、賢く

氷が張って、冷え込んだ白い朝。足元を気にしながらそろりそろりと歩き出す日曜日です。

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お日様が昇るのを待って、春を待つ木々。お互い、もう少し辛抱しましょう。

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Quiet

毎年、木曾から届く、立春の便り。今年はユリノキの翼果でした。

彼の地や、豪雪地帯、今年はさぞ大変でしょう。春を待ちわびるのは、温暖な鎌倉に居ては

本当は分からないことかもしれません。じーっと、ただ辛抱。やはり北国の人々の芯の強さ

にはかなわない。その分、恵まれた私は、より学ばなければなりませぬ。

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いまだ続く、受験シーズン。終われば、きっと春が来るのを信じて待ちます。

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我先に、と集まる年配の観光客を横目に見ていて「老賢者」というのは死語かと思います

人のふり見て、「ああはなりたくない」と思う自分も、偉そうなことはいえません。

彼は我なり。お利巧な受験生ならぬ、賢い中年。いまさらながら、学んでおりました。

「勉強すると、馬鹿になる」とは、昔の人の謂いです。馬鹿にされないよう、自分でよく

考えて、学問します。青年老い易く、学成り難し。学ぶ前に、自分に問うことが要りました。

自分をかたちづくる言葉

雪に降り込められた昨日、散歩を待ちかねていた犬。一夜明け、庭駆け回る奴でした。

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雪の白さに、一瞬立ち止まって庭を眺め、猛ダッシュ!!!

ぐるぐる駆け回る、落ち着きの無い約一名です。

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なにげなく口にした言葉を、よく聴いて覚えていてくださる方がいます。

設計の仕事は、もちろん建物の形をつくる仕事ですが、建てぬしの方々に

分かり易い言葉で伝える「ことば」の仕事でもあります。

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言葉には、物を限定する「切り分ける」機能があると、養老先生が言われていました。

「家」の「屋根」「床」「壁」と言えば、聴いた人は「屋根」なり「床」なり「壁」なり、切られた

ある部分を思い浮かべます。そのばらばらな部分を集めて、構築するのが設計の仕事。

こちらが作りたいイメージを伝えるには、最終的には「言葉」しかありません。

どんな仕事にも、それぞれ仕事の中身にふさわしい「言葉」があるはずで、

そこに話す「個人」の「個性」が、自ずと出てきます。

自分の作りたいかたちを、ふさわしい「言葉」にする努力は、自らをかたちづくるはず。

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「言葉」にならない空間は、言葉を交わすことから始まるものだから、

よくよく選ばれた、「言葉」を丁寧に話したいと思っています。

省くと優しい日

ちらほら粉雪が舞い落ちる、建国記念の日となりました。人影も今朝はまばらです。

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源平池の片隅に鳥達が、身を寄せ合って休んでいました。

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雪をものともせず、猪突猛進(犬突)する犬をだましだまし、帰り道へと誘導して

散歩を省略する休日です。

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建築家林雅子さんが、自らの作品のテーマの一つとして「省く」を挙げられていました。

材料の無駄を省く、骨組みを単純にして、手間を省く建築の手法として。

今の世の中では、無駄を省くことは「環境にやさしい」という言い方に繋がるのでしょうが、

そも建築は、豪華絢爛な宮殿は別として、出来るだけ少ない材料を、無駄なく隅々まで

使って、簡単単純に作られてきたものです。「省く」ことで、物事の本質に迫る意味もあって。

手間がかからなければ、くたびれないし、楽であるのは、いつの世も同じ。

犬散歩を短く省いた朝、省略は「自分にやさしい」と腑に落ちる休日でした。

自分たちのフォーム

久しぶりに夜明け前に外に出た今朝、砂浜に白い波の線が延びておりました。

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海からの帰り道、これまた久しぶりに会った白い女子犬と、うれしそうに戯れる我が迷犬。

お互いに「ありがとうございます。」朝から「よかったな」の日です。

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八幡様の灯篭に、竹を曲げただけの意匠がありまして、見るたびその簡素さに

感心しています。こういうかたち、ひとつの理想ではありました。

 仕事において、自分たちの「定型」を持つと、その外側には、そのかたちに沿って

反転した形が出来ます。自分たちの、理想とするフォームは、外側にそのフォームに合った

かたちを作り出すもの。そう考えると、仕事先の方々は、自分たちのかたちを映す鏡で

あるとも言えますね。

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 ある理想を思い描くこと。廻りを変えていくには、自分たちの理想のフォームを

考えることから始まるようです。ドラッカーさんの本を読みながら、そんなことを思いました。

彼は我なり

外国へ旅すると、違う歴史を経てきた街を楽しむことが出来ます。

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設計を生業とするわたしたちは、作られて今に残る建物に触れることで、

当時の人々の思いを、おすそ分けしてもらいます。

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イタリアでは、レスタウロと呼ばれる建物の修復が一般的です。

日本のように作っては壊し、とは違う「残す」のが前提の文化は、

窓ひとつ、ふさぐにしても、その「窓がかつてそこにあった」という痕跡を残さなければ

ならない。という決まり事によって、受け継がれていきます。

歴史や古典は、今を生きるわたしたちが当時を学ぶことによって「現在」になります。

昔を生きていた「彼ら」は、わたしたちが感じることで、「我ら」の「今」として生きる。

 ものづくりの地平には、国や文化を問わず、連綿と現在に続く流れの先が見えています。

すこしでも「見える」ように、なりたいものですね。

空間の物語

書物に書かれた物語にしても、パソコンや携帯の画面の上の物語にしても、

ある舞台や場所、町や登場人物が、そのなかにいます。

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言葉によって切り取られた風景による「物語」と、材料によって風景を切り取る風景が

「物語る」こと。どこか似ているようです。

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本を読むとき、物語に感情移入したり、空間の中に身を置くことで、時間の流れを過ごす。

置き換えることで、より身近に感じられ、よく身に付くことはあります。

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空を映す水面のように、空間の物語をつくる、建築の設計は、どのような「物語」でしょう?

物に、居場所や寸法によって、「かたち」を与える仕事。言葉を紡ぐように、ありたいものです

動き出す春

春らしさが日に日に増してきました。今日は、東京さ、いくだの日です。

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新しい仕事の、設計契約書。都内でないと手に入りませんので。

本来、口約束でも成り立つ信頼関係が前提ではありますが、

決められた手順に従う義務はありました。

契約書を交わすことで、より一層身が引き締まる気になることが、

一番大事なことかもしれませんね。

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散歩に前のめり、の犬のひたむきさだけは見習って、行ってきます。

よい、一週間を。

満ち足りていよう

日がな一日、静かに本を読む、満ち足りた土曜日を過ごしました。

散歩足りてない犬を連れ出した、今朝の海はベタ凪ぎ。ここも、潮騒のみの静けさです。

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揺らぐ水面に映る朝焼け、たゆとう朝でした。

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足るを知る、犬は知らないけれど、カラダで分かっています。

散歩とごはん。このふたつさえあれば、満足して夢見ごこちで幸せ顔。

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昔の武士が言ったとされる「立って半畳、寝て一畳」には続きがあって、

「天下獲っても二合半」だそうです。この場合の「二合半」はお酒のこと。

いくら天下を獲ったとて、飲めるお酒はせいぜい二合半ぐらい。みんな同じようなもんじゃ

ココロとカラダが一体だった昔の人は、身の丈、身の程をよく知っていたのですね。

ある戦国武将が、戦の場で自分の子が飯に汁を継ぎ足したのを見て、跡継ぎに

しなかったという話もあります。そのココロは「自分の食べる量も分からない奴が

人の上に立てるわけがない」というものでした。まさに「食い扶持」をあてがう立場の

武将。親方様の立場に立つには、まず己を知っていなければ、という考えです。

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満ち足りた気分でいれば、いまのわたしたちには「足りている」。

等身大の古人が、身近に感じられる読書の日でありまする。

ようきゅう生活

春の訪れとともに、暁を覚えずでした。「まぁ、いいか。今日は」と寝ぼけアタマの片隅で

思いつつ、二度寝。

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一年に数日の朝散歩休日。当然、さんぽにいく権利、このばあい犬(けん)利をしゅちょう

して、やまないやつがおります。さんぽけんのしんがい、にあたると、しゅちょうしてます。

 ようきゅうすれば、なんでもとおる!と思っているのが、犬。犬のようきゅう、人の欲求

我が家では、いぬのようきゅうがとおります。いぬ正論、ひと素直。おあとがよろしいようで。

立春とスケール

立春の朝は、すこし暖か。静かな夜明けを迎えました。

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自然の雄大なスケール、という時のスケールは、広さを表します。

わたしたち設計屋が「スケール」という時は、寸法や尺度のことを言います。

椅子や机には、人の体の大きさにあった寸法がいりますね。

勉強する机や椅子は高め。食事のテーブルや椅子は、そこからすこし低め。

また、寛ぐソファはそこから、さらにゆったりと低く。ゆったりは左右の大きさや、深めの

奥行きだったりします。いずれも、ちょうどよい寸法は「確か」にあるものでした。

もうひとつの尺度。これは、基準になるものに対して、比例して「計る」ものです。

寸法をはかること、計画をはかること。実際の原寸大の大きさのものを、紙の上に

縮尺して表すこと。これも、計ることでしょう。相手の気持ちを、慮るおもんはかることも。

「謀」はかりごと、ではなく「計り事」をするのが設計というわけでした。

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生き物は、それぞれに固有の個体間距離があって、テリトリーすなわち「なわばり」という

範囲になります。人にも、もちろんあって、人と対面するときの「適度」な距離は、

国により、その文化により、変わってくるもののようです。

 電線に止まっている、雀たちを見上げながら、今やっている仕事の「スケール」を

考える、そんな今年の立春です。よい、週末を。

掲げず、継続する

旧暦の一月一日、節分がやってきました。空の蒼さ、今朝は控えめです。

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季節の節目、今日を境に春らしく、暖かさが益します様に。

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よく、目のつくところにスローガンなり目標なりを、掲げているのがあります。

ああいうのは、苦手だな。掲げずに、黙って繰り返す。そして続けていくほうがいい。

そういう性分なのです。こう書いていること自体、掲げているようですが、黙って始めた方が

続いていくことだけは確かです。口にしてしまうと大切な「なにか」が逃げてしまうような。

 黙黙と、こなしていく仕事。「より善く」を継続して目指したいものです。よい、豆まきを。

バランスと匙加減

ワークライフバランスという尺度があります。仕事と家庭の釣り合いがとれているか?

だと思うのですが、私が考えるに、それは時間の割り振りに尽きると思います。

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いわゆる会社勤めをしていた二十代。鎌倉から、飯田橋は神楽坂に五年、その後お隣の

市ヶ谷に五年、電車通勤をしていました。一日あたり往復およそ三時間かけての痛勤です。

 年間およそ240日働くとして240日×3時間で720時間を、通勤電車の中で過ごしたこと

になります。720÷24時間で30日。一年のおよそ一ヶ月を、費やす通勤は、干支が一回り

するうちの、一年は電車の中ということになります。

考える時間として、すべて使えるなら、かなりのことが出来る一年間。

それを、どう考えるかが、それぞれの人のバランスでありますね。

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痛勤時間のない自営業者になって、「使える」自由時間が増えたことは、何物にも変えられ

ない。かつて通勤電車の中で、アイデアを考えた住まいの中で、時間をよりよく使う日々。

窓辺のバランスを考えるのと、時間の匙加減を考えるのは、等価でありました。

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目には見えないバランスの中、人の気持ちの在りよう、廻りの環境との関係、

社会制度や予算の現実から、創り上げる期間まで、たくさんのバランスを考えながら、

それこそ「バランス」のとれた設計をする仕事。考えた時間、かけた時間は「正直」に

建物に現れます。まずは、自分に合ったバランスから。

季節と歩む

遠くに見える煙突から立ち昇る煙が、冬空にまっすぐ伸びていました。

風が凪いでいて、地面の熱が消え去り、池の氷が余計に寒さを感じさせます。

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今年はいつになく寒い冬。午後の陽射しもいまだ温かさを欠いています。

ココロまで冷えこまないよう、気合を込める二月となりました。

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季節は確実に巡っていき、同じ場所から見る景色も、こちらが変わってゆくことで

毎日違って見える。そうやって、自ずから味わい深く歩むのが「人生」なのですね。

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窓辺のレイの白さに、春の訪れを待ち望む朝でした。よい、一日を。

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