考え方の根っこ
長ーーーい夏の入り口、でもいまだ雲は梅雨間の姿で浮かんでいます。
これが、むくむくとわき上がって大きな固まりになると「真夏」になるのでしょう。
設計の仕事は、これから出来上がる建物を想定して、する仕事です。
いまだ、かたちや色のないものを、相手にいかに伝えるか。
さまざまな図や写真、素材や色の見本を用意して、事細かに伝える仕事。
その仕事が、付け焼刃にならないためには、常日頃アンテナをはって、
モノをよく見て、自分のフィルターをキチンと通したものでなければ、クライアントの
信頼を得られるものになりません。
こと、一般の普通の方々に説明する住まい作りに関しては、なおさらです。
そんな時にいつも思い出す、建築家村野藤吾さんの言葉。
「自分の好きなことを、ひとつでも掘り下げていけば、どんなことがあっても、
そのことを軸にして、ひろげていくことは出来るのだから、安心なさい。」
九十歳をこえて、生涯を建築にささげたひとの言葉は、重く深く色褪せない。
その方は、若いひとにも意見を求め、謙虚に自分の仕事を問うていたと聞きます。
考え方の根っこの部分に、養分を与えるには、いろいろと見たり聞いたり、
足を運んで、カラダで考えることが大事。毎日が、勉強の日々です。
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