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2011年10月

淡々スパート

 ハロウィーンを迎えて、早残すところ二ヶ月。地面さえ激動した今年、地に足着けて

悔いのない締めくくりの季節を過ごしたいものです。

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 「悠々として、急げ」とは作家、開口健さんの言葉。

悠々とするには、いまだ修行が足りない身としては、淡々とスパートぐらいが関の山です。

昨日読んでいたドラッカーさんの「現代の経営」上巻にはこんな言葉があります。

 「出来ないことは、することが、出来ない。」

前後の文脈がないと、至極当たり前のことを言っているかのようですが、

自分の得意なことを進め。不得意なことは、他の人の得意である。

という意味であります。

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 なにをするにも、できることしか、できない。

今一度、自分の原点に立ち返り、出直すのに今年はふさわしいと思います。

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 十年一日、過ぎ去る時の狭間で、出来ることしていきましょう。

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 秋は、そろそろと冬支度。二度とは来ない、今年の、いい秋、大切に。

東京散歩日

昨日は仕事仲間との飲み会へ出かけてきました。すこし早めに家を出て寄り道をします。

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 御茶ノ水で降りて、聖橋を渡る途中、丸の内線が地上へちょっこっと出る場所を

眼下に見ながら、神田明神へ。

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 お囃子の太鼓を聴きながら、今年の報告をします。いろいろあったことを

振り返りながら。でも、手を合わせると無心になって、無事でありますように、という

しごく平凡なお願いをする夕暮れであります。

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 浅草橋から大江戸線で浅草へ。浅草寺にお参りして、本堂脇から花やしきの

赤いネオンを見て、五重塔を見上げてしばし休憩。

 下町は、同じビルの群れの中にいても、人の息遣いが聞こえてきます。

路地の鉢植えや、配達の自転車の通り過ぎる風景は、どこかのんびり。

 江戸の風情、消えたかに見えて、しっかりと根付いてそこここに在ります。

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 ほぼ出来上がったスカイツリーを横目に見ながら、待ち合わせの焼き鳥やさんへ。

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 仕事仲間といっても、ほとんどが私より十ちかく上。普通なら先輩たちなのですが、

かれこれ四半世紀、敬意を払いつつも、対等にさせてもらってます。

 皆、それなりに歳をとり、そろそろお孫さんの話にもなりそうです。

昔話に大笑いしながら、下町の夜は更けていきました。

秋の光り

 すこしずつ、徐々に、と言いたいところですが、一気に北風が冷たくなってしまいます。

そろそろ、冬支度の季節。秋の風情が、今年はなんだか短そうで、駆け足になりそうです。

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 海風も今朝は冷たくて、朝焼けを映して、虹色に光る海をゆっくり眺めるには

少々無理がありました。そろそろダウンの出番かな。犬は毛皮着ているからいいけれど。

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 秋になると、空気が澄むのはなぜ?光りの粒子が繊細さを増しているかのように。

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 陽の当たらない、翳の部分があるから、光りが映える。

まるで、人生の光りと翳を照らすような、秋の光りに満ちた朝です。

 よい、週末を。

強い×優しい=

秋晴れの朝、澄んだ空気の中、滑川を渡り材木座6号橋のトンネルをくぐると浜に出ます。

もうすぐハロウィン、そして11月がすごそこ。今月は、一週間ぐらいの感覚で過ぎたよう。

ボーっとして、呆けていたのでしょう。風の冷たさに、目を覚ませ!と言われた感じです。

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 一日、現場に出ていると、午後三時から暮れるのがとても早く感じられました。

秋の日はつるべ落とし、言葉通りの夕闇の中、をさげての帰宅です。

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 一日の締めくくり。時間をぞんざいにしないよう、気をつけます。

一本の葡萄酒を、テーブルに置くと、それだけで時間の流れが豊かになってくれる。

 これからは、お鍋の美味しい季節ですね。カラダもココロも同時に暖めてくれるし。

豊かさとは、丁寧に時間を過ごすことの中にあるようです。

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 意志が強くありたい、優しくありたい。と思う。優しさとは、人の憂いに寄り添うこと。

って、米助さんの書かれた色紙が、小町通りの片隅のお店に飾られています。

 強く×優しく=しなやか。という公式が出来上がると思っていて、しなやかなココロの

女性は、きっとしとやかでもある。勝手な理想ですが、きっとそうですから。

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 ココロが外に向いている時は、きっと前向きです。

さわやかな秋晴れの海、潮騒がいい音楽を奏でる金曜日。

 きっと、よい週末を。

自分の昔に教えられ

 文字通りの木枯らしが吹き抜けて、鎌倉じゅうの枯葉を吹き飛ばしていきました。

台風の残した塩害で、この秋の紅葉は、イマイチ。すでに目に見えて、すこし残念。

この、残念って思う感じこそが、今年を表しているのかもしれませんね。

 意識出来ない部分が、九割以上を占める、自分のアタマとカラダ。きっと、そこのところは

ずーーっと正直に「生きて」いるのでしょう。宮城を訪ねて以来、無意識に

あの茫然自失との折り合いをどうつけるか、探しているようです。

 今までと変わりない、鎌倉の海を見ながら、模索しているなんて、東北の地から見たら

お笑い種ですが、自然に、そう「なって」しまったものは、仕方がない。

 この過渡期から、どう学び得ることが出来るのか。

メートル原器のような、出発点にすることが、年内の課題でありましょう。

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 一つの仕事をパネルにする展示の機会をいただいて、以前設計した図面を引き出して

見ながら、昔の自分に「負けて」しまっているのに気づかされました。

 独立したて、がむしゃらに書いた図面に込めた意気込み。その内容と比べると、

今年描いた図面は、あきらかに「負けて」いました。気持ちの密度とでも言いますか。

 技術は上がっても、気持ちが下がっていたのです。

ただし、一から始めた仕事に限ってのこと。その時々、出来うる最善は尽くしてきました。

出来たものが、「負けて」いるかどうか。決して自分はだませないはず、であれば、

もし人から「負け」と言われる出来だったら、存在理由そのものが、ないという証拠。

 他の生業、探すしかないです。

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 勝ち負けどうこうより、己にマケズ。

今日は、現場に出て、人の役に立つこと。それ在るのみ。行って来マッシュ。(反省)

スローな朝にしてくれ

 木枯らしの吹く中、女心のように変わり身の早い秋の空、雲が流れていきます。

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 足元は、茂みにそよそよ揺れる黄色の妖精たち。

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 すこし出遅れたおかげで、昇る朝日に出迎えられ、今日もよい始まりです。

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 毎日が、今日のように穏やかで光りに満ち満ちていればいいけれども、

そうはならないから、こういう朝をちゃんと迎えられるべく、心がけをしよう。

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 あくせく、じたばたして、駆け足で進んでも、ゆっくりスローに始めても、

結果は大して変わらない。どこかへと、たどり着くことだけは、確かなようです。

 ならば、ゆったりスローな、今日のような朝から始めてみましょうか。

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 今日はドラッカーさんを読みながら、ここしばらく続いた放電から充電へ方向転換。

読むたび、違う視点に出会う著書の数々。「珠玉」というのは、時代を超えて輝くもの。

 すこしでも、あやかって、スローに過ごす10月最終水曜日です。

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 飽きもせず手前勝手な秋の奴??スローな散歩にしてくれ、かい。

夜明けの詩

 霜降明け、三日月が寝転んで浮かんでいます。日中は、夏日の予報。

汗をかいたり、急に涼しくなったり、秋風は風邪を呼んだりします。ご自愛ください。

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 秋雲を照らす朝焼けのオレンジ。一曲書けそうな、印象です。

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 夜明けの道は、人気がなく、歌を口ずさむにはもってこい。

♪ふいに笑う、ただそれだけで、胸の棘が抜ける気がする♪

 ドリーミング・ガールの一節のリピートが、しっくりする、そんな秋になりました。

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 自然が奏でる夜明けの詩、毎日この砂浜で聴いている時間は、かけがえのない時。

秋の深まりは、夜明けの風が教えてくれます。寝冷えなきよう、よい週中を。

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レイニー・デイズ

 生粋の?お天気屋としては、雨降りの朝はモチベーションが下がります。

明け方、SE(サウンド・エフェクト:曲の中で、雨風の音や雷鳴が入るやつ)のように

雨音が枕元の窓から聞こえると、犬の散歩が億劫に感じられて、でもしょうがない。

 犬は、ぷるぷるとカラダを振るわせればそれでおしまいですが、脚を拭いたり

周りを拭いたり、後始末が面倒。立て込んでいる月曜の朝、このパターンになると

それだけで、すごく損した気になります。

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 それでも、習慣になっている朝夕の散歩。どれだけ、いい感覚を得られているか、

考えるとすごくプラスに働いています。

 やる気というのは、動き出さないと出ない。気持ちは、いわば後付けで動くもの。

雨の日、風の日、照る日、曇る日。健康であればこそ、日々感じることの出来る濃淡。

 明けない夜がないように、止まない雨もない。

秋のレイニーデイ、いろいろなことを教えてくれるものです。

女らしさ

 秋口になると、犬も余計に丸くなってきます。夏は、仰を向けやら、だらりんやら

やたらと伸びてびよーんとしていますが。

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 女性らしさの欠片もない、がっついた朝食をすますと、一通り家中を廻ったあと、

おもむろにまあるくなります。布団を干して、たたみ終えたあとなどは、人様より先に。

 お日様の日向の匂いは、犬にも心地よいようです。

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 いろいろがさつに見え、よく吠えることから「ぎゃんぎゃん小僧」と呼んでいますが、

それでもれっきとした女性。なんとはなしに、丸っこい感じは、女らしいと思います。

 犬にも、言い分はありましょう。たまには、撫でていいこします。

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 昭和はとうに、昔になって、おしとやかとか一歩下がって、とかは

「なにそれ?」と聞き返されそうな、平成も早23年。

 浴衣、朝顔、打ち水に虹がかかる。そんな、女らしさは、もはや夢物語になりました。

シャルロット・ペリアン展

今日から、鎌倉の近代美術館でシャルロット・ペリアン展が始まります。

建築家の巨匠、ル・コルビジェと協働したことで知られる家具デザイナーです。

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 もちろん家具だけではなく、時に建築家の目と職人の手を持ち、女性ならではの

粘り強さをもって、さまざまな足跡を残しました。

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 有名な、↑この椅子。木を薄く重ねて合板状にして成形したものです。

脚もとの微妙な曲線が、アリンコのようでもあり、このように曲げることによって、

座ったとき、人の体重でしなることになって、しっくりときます。

 優秀なデザイナーは、妥協を許さない女性だったらしく、当時を知る西沢文隆さんは、

現場で、てきぱきと職人さんに指示し、期限を決め、その後、期限が来て、思い通りに

出来ていないときには、烈火のごとく怒り出して、現場を貫徹させたと書かれています。

 プロフェッショナルとして、仕事に向かう強い姿勢を、このことから学んだと、かの西沢さん

が言われるくらいだから、さぞパワフルだったのでしょう。

 コルビジェとも渡り合ったのだから、当然といえば当然ですが、女性の芯の強さ、

へなちょこ設計屋には、太刀打ちできません。男の方にも、受け止めて自由に

羽ばたかせる、器量の大きさがいるようです。

 泣く子と、女性には、勝てない。最近、よく思い浮かぶフレーズであります。

 では、ぜひぜひ、秋晴れの日に、ご覧ください。

秋の相棒

 北風に背中を押されながら歩く季節、厚手の裏地付のパーカーで丁度良いぐらい。

これからは北風と仲良くする、冬の入り口が近いようです。

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 国道下のトンネル、あの目も眩むような夏の空は、もう遥か遠くの幻のよう。

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 広くなった砂の海、潮騒が優しくきこえる秋の海の朝です。

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 今週は、すべからくスローダウン。根を詰め過ぎた夏、息継ぎを忘れていたのかも。

ここのところ、秋の空気を深呼吸する時間が、やけに増えています。

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 引き潮の砂浜は、極上の貸切シアター。このサンドベージュ色のセーターが欲しいな。

なんて、思えるのは余裕を持ててる証拠でしょう。しばらく、このまま行こう。

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 きれいな砂浜を、無粋に横切る秋の相棒。春夏秋冬、厭きない懲りない奴です。

すこし、待たせただけで↓目が釣りあがって、早く!!と、ようきゅうする一匹。

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 今年の秋は、すこしばかり余計にかまってやっか。

と、余裕を取り戻した飼い主はつぶやく秋であります。よい、週末へ。

過ごす、完全休養日

 二日続けて夜明け前、たどり着く海は、すこしずつ明るさが増してきます。

由比ガ浜の沖合いには、地元の漁船の漁り火。凪ぎた海の上で揺らめいて面白い。

視力検査でもするように、片目ずつじーっと揺らぎを眺めていました。

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 ぼんやりとした空には、霞がかった半月がぽっかりと浮かんでいます。

ココロに余裕が在るときには、時間もゆっくり流れるように思えて面白いものですね。

ぼやけた月も、輝きを増して見えるから不思議なもんです。

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 前に、週中、水曜日を休日化するのを始めようと書きました。

なにぶん、相手のある商売。こちらの都合だけで、やたら休むわけにはいかない。

けれど、それも「売り手」の意識次第で、なるようになるはずです。

 一日、完全休養してみる。なるたけ、続ける。「大きな樫の木も、小さなどんぐりから」

やっていくうちに、何か違う考えが始まるやもしれません。

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 秋の花、笑ってみえる、水曜日。おそまつ。

モノトーンの風合い

暗がりの中を起き出して、夜明けの海へ着く。柔らかな砂浜の感触が足裏に伝わる朝です。

 雲の上、もしも歩けたなら、こんな感じでしょうか。

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 秋口に入って、引き潮の由比ガ浜は材木座まで、ぐーんと広がって気持ちがよい。

子供の頃、彼方まで続いているかのように思えていた浜が、帰ってきたような感じです。

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 グレイッシュな風景は、無彩色だけれど、自然が紡ぐ風合いがあります。

夜明けとともに、生成りの空気に光が射して、色合いが加わるまでの時間。

 砂浜のモノトーンは、一つの音のようにサスティーンして、どこまでも続いていました。

音が、たった一つの音、ワンノートで情景を作り出すのと同じ世界があります。

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 たったひとりで、どこまで行けるかな?

あらためて、己に問いかける単音の朝です。

三種の神器

 秋の深まりは、海風が冷たくなってきたことでもわかります。季節が次へと変わるのは、

風が変わることから始まります。そんなことに気づいたのも、朝も犬散歩のお陰かな。

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 波風にたゆとうように、二羽の鴎がデコイのように佇んでいます。

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 秋の山、今年は紅葉ではなくなって、塩害による赤変黄変。

冬枯れ、冬景色になるのも、今年は早そうです。葉っぱハキハキ、レレレのおじさん、

これから毎日、枯れ葉を集めてレレレのレです。

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 ほぼ日手帳、ほしいやつが11月発売だったので、そのパートナーとなる

三種の文具を紹介します。右のは、かれこれ10数年愛用のクロスのシャーペン。

グレイのスレンダーのボディラインが気に入っています。アタマの部分を押すのではなく、

上半分をひねることで芯が出てくるのもいい。

 真ん中は、震災の後、もらったLEDライト。ちいさいのに、明るくて、現場の隅っこの暗がり

も照らすことが出来て、結構重宝しています。

 さて、左はこのあいだ宮城のもくもくハウスで買った、木の名刺入れ。桧と松があって、

木目に惹かれた松のケースを買いました。裏にある丸い穴が手掛けになって、

横にスライドするのが上品。一目ぼれしたものです。

 物づくりの一端を担う設計屋として、身の回りで使うものには、うつくしいデザインが

あるべき。ひとつひとつ、教科書ならぬ教材として、末永く大事に使いたいものです。

変わる朝

 旧暦で九月二十一日、なんでもない月曜日。なにかがはっきりと変わったと実感する、

そんな朝を迎えました。漠然としていた、もやもやが、ひとつの考えに変わる。

こういうことがあるから、年男なのかな。面白いものです。

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 今朝の澄んだ秋空に浮かぶ月も、微笑んでるように見える。

海の広がりも、新しい日々を歓迎してくれている。全てが味方に感じられる朝。

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 ほっといても、自然に変わっていくのが自然の成り行きですが、

意識して変えようとしたことの重なりが、いつか実を結ぶのかもしれません。

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 これからは、秋の夜長、いろいろ違うことが出来そうです。

気持ちは一個ですが、置き場所はあちこちにたくさんありますね。

 長くぼやけたトンネルを抜けて、陽の当たる場所へ向かいます。

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 よい、一週間を。

海辺のまちで

 心なしか疲れたとき、なにか心がささくれたように思うとき、見たくなる一本の映画。

「エリザベスタウン」はケンタッキーの、その場所を舞台にした映画です。

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 内容は、言うだけ野暮なのでご覧ください。失意の主人公が、エリザベスタウンからの

帰り道、その流れるシーンがいいのです。ひとつのロード・ムービーとして。

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 外国の映画には、一つのまちを題材にした名作がたくさんあって、小説もしかりです。

ひとつひとつの情景を、細やかに丹念に描くことで、その場所で暮らす登場人物を

豊かに浮かび上がらせる。そんな、伝統さえ感じられます。

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 アメリカは、特に国土が広いから、ロードムービーを作りやすいこともあるのでしょうが、

街ごとの個性の違いが、活き活きと描がかれて、流れるような物語になります。

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 ひるがえって、ここ鎌倉は海辺のまち。世界遺産に推奨されたようですが、

今の文化度は心もとないばかり。先人たちの残した遺産に比べて、今のまちは

誇れるような、丁寧につくられた場所はありません。

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 ホームタウンを活き活きとさせるのは、私たち自身が元気でなければ無理ですね。

先日の南三陸町の人々の明るさ、あのまちの目の前に広がる海の青さと

繋がっているのかもしれません。海辺のまち、つながりで思い出す休日です。

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波頭に向かう秋

女心と秋の空、の例え通り、目まぐるしく移り変わる秋の空の下です。

生暖かい湿った南風が、季節はずれの熱気を運んでく、そんな由比ガ浜の朝。

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 昨日の夕暮れ時、八幡様の鳥居には、孤高の白鷺が佇んで、ホントの鳥居なり。

神々しい風景を切り取りました。

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 波風立てないように生きていても、望まない出来事がやってくるのは自然の摂理。

「ああすれば、こうなる」のを、養老先生は「都市化」と言われています。

ああすれば、こうなるように、作った街の中に住む私たち、どこか不自然になるのは

カラダそのものが自然だから。その不自然の行き着く先が「都市化」であると

言われているのです。

 「想定外」を理由に言い訳をする前に、人が作ったものではない、海辺の風景に

身を置いたり、自然をすこしでも毎日感じる努力をすべきなのですね。

そうすれば、自然と敬虔な気持ちになって、謙虚に何をすべきか見えてくるはず。

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 霞ヶ関の街にいては、長い海岸線を襲った津波のことは「ひとごと」としか

考えられないでしょう。被災地という「現場」は、現場の人々にまかせて

効率的に迅速にお金を届けること。それが「役人」のするべきことです。

役に立つから「役人」と書くはずですが。不役人?ばっかりかいですね。

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 路傍に咲く花、心を和ませる役目、今朝も担っています。お日様を待ちながら。

満ちたり欠けたり

ここ鎌倉では、そろそろ金木犀の香りも薄れて、すこしずつ秋が深くなってきました。

ふと気まぐれに出かけた夕方、海の向こうに沈む夕日に照らされる満月に逢えました。

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 そろそろ、来年のほぼ日手帳を選ぼうと思っています。この手帳には、

月の満ち欠けが載っているので、大陰暦(旧暦)を意識することが出来ます。

 その昔、人々はこの満ちたり欠けたりするリズムに合わせて、暦を刻んでいました。

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 今朝は、望月(満月)から二日目、立待月。西の空に明るく輝いています。

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 東から昇ってくるお日様を見守りながら浮かんでいる月は女神なのかも。

満ちたり欠けたり、人の気持ちと同じようだから、身近に感じられるようです。

日本の風景の正統

 先日訪れた宮城の内陸、栗原のホテルから、いつものように朝飯前に散歩に出ました。

国道沿いは、どこの地方都市にもある、大きな駐車場のある、家電量販店やドラック

ストアが点在する通りの風景でしたが、その国道を一歩越えた途端に一変しました。

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 三百六十度、見渡す限りの黄金色。刈り取りの終わった田んぼの先は、どーーんと

秋の実りの風景が続いています。たまにすれ違う農家のおじさんが、連れていたのは

なぜかコーギー、ラブラドール!この景色には、柴犬だろう!とすこし心の中で

ズッコケながら「おはようございます。」を繰り返す朝でありました。

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 あぜ道をてくてく、じゃまっけな飼い犬のいない、久しぶりの旅散歩は

まことに清清しい時間です。大手を振って歩くこと、ずい分と忘れていました。

 小さな町で暮らしてばっかりいると、考えが小さくなるのも当たり前ですね。

大きな黄金の宝の海。日本はこういう場所に支えられているのがよくわかります。

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 南へ三十分歩いて、まだこの先に広がる風景。美味しいご飯も食べたくなって、

引き返す朝。今年の秋に見たからこそ、この豊かなかけがえのない風景は

きっと忘れないでしょう。たくさんの人の手が入って、大切に手入れされた黄金色。

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 実るほど、頭を垂れる、稲穂かな。ふさわしい正統の風景でした。

ご飯、ばんざい!

無事滞りなく

本日は本当にお日柄も良く、無事滞りなく、鵠沼の家の地鎮祭が執り行われました。

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 前回のお宅と同じ、和尚様による仏式の地鎮祭です。

式次第はすこし神前とは異なりますが、この土地に建てさせていただくことを

大地の精霊にお願い申し上げ、工事の無事を祈願する。その根源的な意味は

なんら変わりなく、ただひたすら謙虚な気持ちでお願いする儀式です。

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 昨今、大手のハウスメーカーでは、上棟式もやらなくなったそうで、節目節目の節度は

なにによって保たれ得られるものなのか、不思議です。

 「絆」というのは、人同士のことばかりではなく、足元の大地や、身の回りの自然との

見えないけれど、確かに繋がっている感覚のことも表すはず。

 節操が無くなるのは、節目を大切にしないからなのでしょう。

 今年は、震災で「気持ちの区切り」を口にする方々が、たくさん居られました。

前を向くのは、簡単ではないからこそ、節目を迎えること、受け入れることで

明日へと向かう縁とする。いつまでも、大切にしたい気持ちです。

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 味のある風情を持つようになった一軒目。二軒目も、どうか無事に。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

三日でちょうどの夕暮れ

三連休のおしまい、久しぶりに夕暮れ時の海まで歩きました。

秋の夕暮れは、暮れるまで、すこし間があってほどよい寛ぎの時間があります。

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 けっこうたくさんの人々が、思い思いの時間を過ごす、秋の夕暮れ。

夜明けもいいけれど、闇の降りるまでの、夕方の時間も贅沢でいいもんです。

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 この三日間、なにもせず、空っぽにしてました。今年は、すこし働き過ぎ。

過ぎたるは及ばざるが如し。昔の人は、なんでもよくわかっています。

 すこしは、秋空と同じように、アタマにも隙間が必要ですね。風通しが悪いと

出来の悪い頭も、余計に回っていかないもの。

 一日二日じゃ戻らなくて、やっぱり三日ぐらい休んでちょうど良いみたいです。

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 すこし澄んだアタマの上、見上げる空の、おぼろ月でした。

今週も、無事でありますよう。

曲がらぬココロ

毎晩、夜半に降る大雨に、国道下のトンネルが水浸し。気づかず足を踏み入れて、

バシャバシャと進む犬を追いかけ、ビショビショになるカタカナな朝です。

 折角、風呂にいれてやった↓やつも、けっこう毛だらけ犬砂だらけで帰還しますた。

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 いつの頃からか、「心が折れる」という言い回しが見聞きされるようになりました。

どこか馴染めず、自分では使わないのは、ココロはそもそも曲がらない!なんて思う

へそ曲がりだからでしょうか。曲がらないココロのことを、信念とか頑固とか強情とか

人は言うのでしょうけど、どう見るか、でその人の曲がらないココロが現れるのかなぁ。

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 意固地と言われようが、なんと言われようが、決して曲がらぬ心の芯。

心は、しんとも読むから、昔の人は分かっていたのかも。

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 心は移ろうものですが、根っこのところは変わらない。その根っこが同じだと、

友達になるのかもしれません。相容れない奴も、大勢いるけれど、世の中半々でいいや。

 秋という季節は、考える時間を持てる季節。よーく考えて過ごそうと思います。

スタンド・アローン

鎌倉の裏通り、わが散歩コースは、金木犀の香りで満ち満ちています。

まさか金木犀の並木が続くわけはないのですが、香りがずーっと繋がっているような、

そんな香りの路が出来ています。

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 金木犀は、中国名で「桂花」。新宿にあるトンコツラーメン屋さんの名前なので、

金木犀の香る時期になると、あのスープの香りも自動的に連想してしまう奴でした。

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 この間の台風で、鎌倉から藤沢の海沿いは塩害を受け、木々が赤く変色してしまい、

銀杏の葉も黄色くならず、赤茶けて、様変わり。今年は、なにもかも、いつもと違う年です。

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 ひとりで立つことを選んだ仕事。思えば、ひとりぼっちが嫌いではないことから

始まっているのかもしれません。人から、あれこれ指図されない、自由さ。

わがまま、と言ってしまえばそうですが、我のままであろうとするのは、自然です。

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 スタンド・アローン、いわば弾き語りのような生き方ですが、

バンドを組んで、アンサンブルの良さもちゃんと心得ている。そこのところがミソです。

 ひとりで立つ、起き上がりコボシのやうに。孤独を愛す、秋に。

自然なエイジング

いつの頃からか、抗加齢、アンチエイジングという主義が始まりました。

主に、女性の美容のお話からですが、ちょうど同じように、建物の材料にも

メンテナンスフリー、汚れない、傷まない、古びない、要求が始まります。

 思うに、どちらも「ありえない」。理由は、「不自然」だからです。

日々、女性が鏡を見て「お手入れ」をしても、歳はとるし、建築もいつまでもピカピカは

ありえません。たとえ素材が永久的な石のようなものでも、汚れてはきます。

 時に抗いながら生きるのは、生きる証ですが、見た目ばかり保とうとしても、

いつかはボロが出るものでしょう。

 自然に生まれた以上、自然に歳を重ねるのが、自然です。

いかに抗うか、に無駄な努力をするより、古びても「味」が出てくる方を選びたいもの。

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 まもなく、二軒目の工事が始まる、鵠沼の家づくり。すでに七年目を迎えるこの家は、

自然に歳を重ねてきました。古びて味が出るのは、使われた材料が自然であったから。

周辺に建つ、ハウスメーカーの作った家々とは、明らかに佇まいが違います。

 今年は、地震、台風という自然が、たくさんのことを残していきました。

経済性に囚われるばかりに、「不自然」な生き方をしてきた私たちの暮らしは、

いとも簡単に壊れて流される。自然とは、抗えないゆえの、自然であります。

 自然体で、齢を重ねることによってしか、醸し出せない味のことを年輪と言うのかも。

一番身近な自然は、ここにあるカラダです。お手入れは欠かさずとも、時間の流れに

自然に寄り添って生きるのがいい。そのことは、住まいも暮らしも同じようです。

 ネバーグロウオールド。決して古びない心をたずさえて。

理想の旗

ようやくの秋晴れ、やっとこさのゴキゲンな週末を前に、いい感じの朝です。

ゆく川の流れは、絶えずして。今朝もまた、淡々と静かに流れていきます。

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 どうも性分というのものは、変わらないようで、あまり表立っていくことはありません。

自営業というのは、自分で営業するわけで、自ずから表に出ていかないと営業には

ならないはずですね。そこのところが、相反する「自己矛盾」なのでしょう。

 でも、こればかりは仕方が無い。他力本願で、じっと待つ。待つのは、気長に出来る、

のはいい性分?かもしれません。

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 旗振り役に合った人は、周りにたくさんいるから、黒子でいて、

心の中に掲げる「理想の旗」。ある意味、理想の翼でもあるようです。

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 秋の海、じっと眺める週末です。日々是好日。

ひとの手

 ようやく先が見えた仕事に、いつもならほっとするはずなのに、カラダがなんとなく強張って

楽な気持ちになりません。夏休み前から、走り続けた緊張が、長すぎてほどけない、

そんな感じです。この週末、すこしずつ力みを抜いて、平常心を呼び戻したいと思います。

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 目の前に広がる風景は、一見どこかのサバンナのようですが、

先日訪ねた、閑上の海岸線です。

 以前は、空が見えないほどの林が続き、家並みが続いていたこの場所。

今は、原っぱになって、荒寥としています。

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 残された車と、海へと向かう、一本の道。人気の無い景色を眺めても、

在りし日のこの街の景色を思い浮かべることは出来ません。

 目の当たりにしても、見慣れた日本の風景とは感じられず、ただ呆然とする朝でした。

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 「ちょっと手を貸してくれる?」よく口にするフレーズですが、この広大な風景と対峙する

ことは到底考えられない。そこで、ひと同士が向かい合って手を貸す、そのくらいの大きさ

を、具体的にイメージすることから始めてみようと思います。

 現地で始まっているファンドも、十年単位で考える「手を貸す」ことの一端でしょうし。

自分の両手を使って、出来ること。いっぺんには、一つしか出来やしませんが、

それこそ長く続けること、忘れないこと、それなら出来そうです。

 足を運ぶのも、半年にいっぺんぐらいなら、大丈夫だ。

ひとの手、おのおのが上手く使いたいものです。

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 彼の地から戻り、思わず犬に「無事でよかったなぁ、お前」と言う、俺でした。

淡々、端々の日

東北から戻って、いきなり仕事の思惑がはずれ、すこし足踏みすることに。

江ノ電で二往復しつつ、書類を用意し、車窓からきらきらと輝く海を眺め、冷静に戻る。

目まぐるしく動く、10月の始まりとなります。

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 仕事は端々を押さえろ、という田中文男棟梁の言葉。

こういう時に、いつも思い出します。物事は動き出すとなるようになるものですが、

節目節目で、準備や段取りが必ず要ることになりますね。

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 季節の変わり目と同じように、次のステップに動くときには、移り変わりがあります。

曇りや雨の恵みがあればこそ、秋の青空はより高く広がるもの。

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 犬はいつも、前向き。時に余所見をして電柱に当たることもあるのは、

飼い主も同じようなものです。

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 淡々と仕事をこなせば、いいだけの時はかなりあります。

はしばしを、きちんと押さえることから「端正」は生まれるようですから。

よい、週中を。

生きるために食べる

東北の青く高い空から戻り、見上げる鎌倉の海はどんよりと曇り空。

演歌が似合うような、そんな風景に秋風が冷たい季節を運んできます。

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 訪れた東北が、いいお天気で助かりました。あの風景が、このような低く立ち込める

雲の下に広がっていたら、もっとコタエタことでしょう。お天道様に感謝。

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 栗原で買ってきた栗で、栗ご飯をいただきました。

宮城はお米のほかにも、たくさんの美味しい農産物に恵まれています。

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 食べるために、生きる。のではなく、よりよく生きるために、感謝して食べる。

豊かな東北の、大地に足をつけた、地道な暮らしにあやかって過ごします。

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 彼の地で見つけた缶ビール。津波で押し潰されたのか、プルトップがそのままです。

おいしいお酒の日々、語れるのも無事平穏なればこそ。

 贅沢言ってちゃあ、きりが無いよ、まことにその通りとうなづく、食の秋の始まりです。

福興の大地

宮城を訪ね、仙台空港近くの閑上、荒浜地区から石巻、南三陸町、内陸の栗橋と

まわってきました。復興いまだなく、復旧のふの字が始まったぐらいの実感です。

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 海沿いへと向かう前に、まずは腹ごしらえ。というわけで、現地で大衆食堂を展開されて

いる「半田屋」さんで、夜明け前の朝ごはん。半田屋さんは、震災後いち早く食堂を開けて

食材をかき集めて炊き出しを始められたそうで、地元のご婦人たちの雇用も守りながら

日々の「食」を守る、地域のお店です。モットーは「腹いっぱい」とにかく、お腹が減っては

なにも出来ず、「生きる」ことはままならない。心意気、ですね。

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 仙台に向かう、この東道路から先が海で、この道路をはさんで、津波の被害が

分かれた、一本の土手です。この手前側はいわば「助かった」ところ。

この道の向こう側は、違う海辺の風景になっていました。

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 あるコンビニは、流されてがらんどう。震災後、そのままで雑草が生えています。

 たくさんのことを見聞きして、まだ整理がつかず、すこし呆然としていますが、

現地の人々のしっかりとして毅然とした明るさに接し、こちらが励まされた二日間です。

 復興の地では「福興」に。福を興す、という字になっています。

自分の廻りの人に、すこしずつきちんと伝えなくては、お世話になった方々に

申し訳がない。現実の仕事に埋没しないよう、努めて時間をかける秋になります。

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