« 2011年10月 | トップページ | 2011年12月 »

2011年11月

こぞ今年

 じっくりと腰をすえて取り組むべきこと。年の瀬になって、おぼろげながら見えてきます。

不思議なもので、一年も師走の声を聞くと、やるべきことが見えてくるようです。

おしまいがはっきりすると、時間が目標やら可能性をくっきりと切り取ってくれるのでしょう。

 三月からこちら、いろいろと思うようになったから、特に今年は早く過ぎていきました。

何事もなかった居場所にいても、なにか落ち着かないのだから、寒い冬の彼の地、

みなさんどうかご無事で。

Rimg2118

 今の時期、喪中の葉書が来ますが、今年は多く感じられます。

去年、いた方会えた方が、今年はすでに、いない。

生き死にの話に自然となるのは、師走だからというだけではないように思えます。

Rimg2105

 去年の紅葉は見事でしたが、今年はそうならないのも、自然の摂理。

今日から晦日まで、の「今年限り」をきちんとしようと思います。

遠い港町の面影

 石巻は、水産加工のとても盛んな港町でした。過去形で語ることになったけれども。

先日の同窓会、名取市の友人が、再開された笹かまぼこを持ってきてくれました。

今まで食べてたよりも、とても美味しかったのは、思い入れがあったからかもしれません。

Mi14

 石巻の港へ向かう途中、大きな交差点にあるはずのない漁船が打ち捨てられたまま。

港の施設もがらんどうになったまま、の寂しい景色が続きます。

Mi19

 震災から半年が過ぎて、ようやくがれきが集められて、これからが大変でした。

運ぶ車両も人も、足りないそうです。

Mi23

Mi26

 地盤沈下で面影が無くなった堤防、かすかに線になって残ります。

Mi28

皮肉にも、沈んで蒼さが増した海と、青空だけ見ているといい景色にしか見えないけど。

Mi29

 唐突に、横倒しになった魚油のタンク。高さ11メートル近いこのタンクは、ここから

数百メートル先の水産加工工場から流されてきたのです。

この大きさが、あの日の、津波の流れを物語っていました。あまりに巨大で、

処理する術がないかのようです。

Mi32

 水揚げのおよそ八割が、様々なかたちで加工され、わたしたちの食卓にも上っていた

東北の海産物。まだ、しばらく水揚げしても、加工する場所、人、機械がありません。

 日本の海の恵み、そのありがたみを、今回の震災は、感じさせることにもなりました。

当事者の方々の、働けない辛さ。何事もなかった我々には、思い測ることも出来ず、

忘れないようにすることだけです。   

平穏の足音

 夜明け前、暗い浜辺にはただ潮騒の音だけが聞こえています。

寄せては返す波、モノクロ映画のリフレインのような、冬のひとコマです。

Rimg6495

 昨日は、日がな一日現場に出ていると、携帯の歩数計は二万を軽く越え、

足腰がずいぶんとくたびれて帰宅。ひと息つく間も無く、目の吊り上った犬の散歩。

よくよく動いた一日、ソファーに身を沈めて足伸ばす、お疲れの月曜日でありました。

Rimg6496

 辻堂に戻って、待ち合わせの時間まで、出来たばかりのテラスモールをひとまわり。

ワンフロアを端までいくだけで結構暇をつぶせます。土日は、あまりの混雑で大渋滞。

平日にゆっくり眺めるのがよろしいようです。

Rimg6494

 季節は、冬の入り口。年末の足音が静かに近づいています。

気持ちだけでも、平穏なオフビートで行きましょうか。

Rimg6489

見知らぬ街まで

 今日は、馬喰町経由で都営新宿線の瑞江という街まで出かけてきます。

午後は、辻堂で現場調査があるから、トンボガエリという一日になります。

ありがたいことに、頼まれ仕事がいいタイミングであったり、手を貸してくれと言われたり、

細々であっても、する仕事が続くというのは、恵まれている証拠でしょう。

Rimg6455

 瑞江駅周辺では、区画整理が以前から行われているようで、建物を建てるには、

いろいろと手続きがあります。東京23区だけでも、それぞれの区役所ごとにある訳で、

狭いと言われる日本も、動けば広いと実感します。

Rimg6475

 鎌倉の海は、たいてい穏やかに見え、特に冬は人影もまばらになって静かです。

その海辺の風景も、北へと足を運べば、街さえ姿を消した場所が延々と続くのです。

Rimg6477

 人は、交通機関で早く移動が出来ても、その時間の短さによらず、動いた距離の長さ

で疲労を感じるそうです。エネルギーによって便利な社会が訪れても、動物としての人は

なかなか進歩が追いつかないのですね。今回の原発事故は、人々の自由な移動さえ

ままならないから、考え方そのものを変えなくちゃ、立ち行かないな。

Rimg6493

 「明け方の街を離れ、南へと向かうトラベリンバス。」大好きな村田和人さんの

「トラベリンバンド」口ずさみながら、行ってQ。

冬のんびり

 冷えた空気がきりり、凛と背筋を伸ばして歩く、そんな日曜日の朝です。

Rimg6487

 今朝の朝焼け、今シーズン一番の仕上がりです。日が昇る直前の色合いには、

ほんの数分で消えてしまうからこその、美しさがあります。

Rimg6490

 滑川の滑らかな河口には、仲良くのんびり、それぞれがマイペース。

Rimg6492

 ゆっくりと波紋を描きながら、冬の朝のひとときを過ごしています。

Rimg6478

 いつもより、寒く感じるここ数日ですが、紅葉はいまだ遅く始まるよう。

Rimg6479

 西日に照らされる山の上も、紅くなる前に葉がまばらになりました。

Rimg6483

 家人が風邪っぴき。親父と雄犬の中年コンビ二匹での夕暮れ散歩。

妙本寺まで足を伸ばし、山門脇の紅葉の様子を見に行きます。

お化粧直しをされて凛と建つ山門脇の、大きな紅葉は今年も、十二月過ぎてが

よろしいようです。やっぱり、昔よりは暖かい冬なのでしょう。

Rimg6485

 また参りますと頭をたれ、来た道をゆっくりと帰る散歩道。

いつもより、のんびりと歩く、冬の参道にて、鳥のさえずりを聴きながら。

数字にならない仕事

 時代のせいか、今年の出来事のせいか、余裕をもって家づくりの現場に出かけること、

がなかなか出来ません。まぁ、設計屋が行っても、腕の立つ大工さんの仕事の邪魔を

するだけなので、図面を渡した時点で、もうとっくに勝負はついています。

Rimg6460

 現場が始まってしまえば、現場まかせ。引いた図面の通り、そのまま建つわけで、

引いた図面が拙ければ、ダサい建築になるのが当たり前です。すくなくとも、腕に覚え

のある職人さんに、ダサいと笑われないような、図面のレベルにはたどり着いている。

つもりなので(本当は、笑われているのかも)、設計屋が現場に出てすることと言えば、

建材が法律の厚みになっているかとか↑↓構造計算の数値の通りのボルトがあるか、

Rimg6464

 など確認すれば、それでおしまいなのです。手抜きや欠陥工事、などとは無縁の

棟梁たちの仕事は、出来栄えを見れば、誰でもわかりますし。

Rimg6468

 この日も、ここはこうしましょうか?ここのところは、こっちのほうがいいですか?

あくまで、設計屋の考えを尊重してくれて、より良い方向へ導いてくれる棟梁たち。

 足を向けては、寝られない、確かな面々です。

Rimg6469

 設計は、寸法を図面に表して、家を紙の上に表現する仕事。

木材の厚みやら巾、断熱材の厚さや窓の高さ、大きさから、照明の明るさ、水道や

排水、ガスの配管の長さや太さまで、考えてみれば、すべて数字にする仕事ですね。

 かたや、棟梁たちの仕事は、決して「数字」にはならない仕事。

でも、出来栄えや見栄え、そして長持ちする安心を生み出す仕事です。

物を相手に、手と体だけで、家の佇まいを創ってしまう素晴らしさ。

 設計屋がいなくても、家は建ちますが、大工さんがいなくては、建ちません。

せいぜいが、新たな試みを、ささやかに作り方でお願いする、設計屋であります。

Rimg6470

 普通は、横方向に張る、木摺きずりという板を、縦に張ることで、隙間に空気を通し、

より湿気が溜まらぬようにしてみました。これも、板の間隔をちゃんと測って、張ってくれる

から、きれいです。この上から仕上げをするので、見えなくなってしまうけれど、

下地がちゃんとしていれば、おのずと仕上がりがきれいにいくから。

 理屈や数字ではない、立ち現れ方をする立派な「仕事」がここにはあります。

人気のない風景

 宮城を訪ねてから、もう二月近くが経ちました。原発の話題は出ていますが、被災地の

現状に対する報道やレポートは、すっかり影をひそめてしまいました。

 忘れないように、先日報告会をしましたが、自分で一件落着させないように、

これからもすこしずつ、まとめていこうと思います。

Mi5

 地震当日の報道で、荒浜(あらはま)、閑上(ゆりあげ)地区と幾度となく取り上げられて

いた場所は、仙台東道路によって、被災の度合いが違った土地でもあります。

 堤防のような道路より、海側はまったく人気のない風景が広がっています。

コンビニの廻りには雑草が生え、もう何年もゴーストタウンだったかのように。

打ち捨てられた、がらんどうな風景が続いています。

Mi8

 地盤が海へと地すべりして、海と川の境目が曖昧になってしまった海岸線。

川の右側が、仙台空港の方向、左側が仙台市の方向です。

 まばらな潅木の景色は、以前は鬱蒼と続く松林だったそうですが、津波が押し流し、

その厖大な木々が流木となって、住宅街へと流れていきました。

Mi10

 海浜公園だった場所も、面影はなく、サバンナのような風景。

生き物のいない場所になっていますが、この反対側を見ればここが、住宅街だった

様子がわかると思います。草が伸びるにまかせ、放置された場所が続くまち。

Mi12

 家並みは、まだ残っていますが、一階部分は柱を残して、ほぼがらんどう。

二階だけで暮らすには、日常の食材や生活用品を手に入れる場所から遠く、

人気がないわけがわかりました。

 この場所から石巻まで、延々と続く平らな海岸線を、何度も打ち寄せた津波。

広大な、ただ広がる景色。人のいない風景は寂寥そのものでした。

 無論、南へ下れば福島、茨城、千葉まで、あまりに長い距離を、体感することは

出来ず、想像すら思い浮かべられない。せめて、忘れず、この日みた風景を風化

させないように、しないといけません。思い出すことです。

足るを知る

 とても真っ直ぐは歩けぬほど、強い南風が吹く朝です。寒さは和らぐけれど、

ちょうどよい感じにならないのが、季節の変わり目なのでしょう。

Rimg6452

 あとひと月でクリスマス。早すぎ。ただでさえ浮き足立つ季節に、

追い討ちをかけるようです。なにかゆったりする術はないかなぁ。

Rimg6447

 昨日、池田晶子さんの「暮らしの哲学」を久しぶりに読み返し、

その文章の柔らかさを感じました。今までは、強さだと思っていたけれど、

しなやかで自由自在な言葉。気付かなかった、優しさがありました。

Rimg6448

 今年は、もうすこし、あとすこし、って無理をすることがあります。

結局は空回りして、逆戻り。元の場所より後退しているかもしれません。

 「足るを知る」ことを忘れてしまっているようです。

Rimg6449

 「小確幸」小さく確かな幸。確かな実感さえあれば、満たされる。

人の望むものは、少ない。足るを知る。しばらく考えます。

秋の日がな一日

 秋なのに、雷が鳴って夕立のような雨かと思えば、遠くに夕焼けだったり、

曇りかと思えば、ピーカンの晴天なり。季節は変わり目、冬の入り口なのでしょう。

Rimg6438

 夜明け前、三日月は東の空に高く昇って、太陽を待ちます。

Rimg6439

 材木座に置かれている漁船越し、空の明るさが増してきます。

Rimg6444

 勤労感謝の日、今日は小雪。暦も冬の始まりになって、朝晩の風がとても冷たい。

ハラマキ、テブクロ、マフラー、この季節ばかりは、毛皮を着た犬がうらやましいもんで。

Rimg6443

 晴れた日の朝、食事を終え掃除機をかけ終える頃、陽だまりのソファーでは

Rimg6435

絶妙のタイミングで、ひなたぼっこを始める約一名。

 すこしは、勤労感謝しなさい。zzz

Rimg6436

外断熱、下地、意匠

鵠沼の家のつくりは、外断熱で小さくてもそれなりの手間、大工さんの労力がかかります。

柱の中に入れる断熱とは違い、一度耐力壁を作ってからその外側に断熱材を張ります。

 屋根の裏、下から見上げる「軒裏」のきうらは、仕上げがそのまま見える、化粧でも

ありますから、一枚一枚同じにならないよう、出来るだけ自然に見えるように、

ばらばらに張ってくれているのでした。やっぱり、手間がかかっているな。

(そのようにさせているのは、考えた設計屋ですが)

Rimg6404

 地震の力、台風の風の力に耐えるための壁は、構造計算をして場所を決めます。

今回は平屋ですが、計算にきちんと乗せるとある程度のことは必要になります。

このサーモプライは、いわば薄いボール紙を固めたもの。わずか4ミリの厚さで、

軽くてカッターで切れて、しかも丈夫。力を発揮するために、釘を打つ間隔も決められて

その目印も印刷してありますから、楽に効果が出ます。

Rimg6401

 さて、その上に張る断熱材は、秋田杉の皮をコーンスターチで固めた

フォレストボード。口にいれても無害です。(食べないけど)

 いわば、野菜の皮と同じで、建材にならずに、普段捨ててしまう部分を細かくして

固めたリユースの断熱材です。ただ、秋田からの運賃が高いのが玉に傷ですが。

土に還ることが出来る、それだけで使う価値があります。

Rimg6402

 さて、腕のたつ大工さんは建物が雨に濡れない様、翌日の雨模様に備えて、

工事途中もシートを掛ける準備をしつつ、作業をしてくれます。

先の工事の段取りや手配、なにからなにまで、棟梁の力量が物を言う現場であります。

Rimg6399

 この日の棟梁は、西側の窓上につく庇を作っておりました。

箱型のつるんのっぺりとした建売が多い中、雨の多い日本のこと、夏の西日のこと、

など考えれば、やはり庇や軒先の出は必要です。

 ただ、なるべくシャープに薄く、野暮ったくなく、でも丈夫に。頑丈にするだけなら、

大きな材料で無骨にすればいいけれど、上品にすっきり見せるには、ぎりぎりの厚みで、

手間をかけて、下地から丁寧に作る。設計屋は、一本の線を引いただけですが、作り手

の大工さんは、木を選び、木目を確かめ、木の並びを考え、下地を組み、仕上がりを

考えて、木を削り、ゆすって強さを確かめ、取り付ける。言葉に置き換えただけで、

七つも八つもの順序が、その工程にはあるのです。

 次に現場に入る、板金屋さんが屋根を作るから、一遍に済むよう、屋根廻りを先に

固める棟梁たちであります。

Rimg6400

 建築のデザイン、形は意匠と呼ばれますが、棟梁のような匠が意図するところが、

本当の意匠なのだと思います。某TV番組では、設計屋が「何々の匠」と呼ばれてますが

とてもとてもおこがましくて、恥ずかしい。せいぜい、棟梁に馬鹿にされないような、

図面を引くのが精一杯の我々でありんす。

さてと、の日

 暖かな日から急に冷え込んだ朝、三日月がぽっかり東の空に浮かんでいます。

Rimg6426

 今朝の空、蒼の色合いが格別です。これから師走にかけて季節が進むと

より深みを増す蒼。これからは朝焼けとの自然のコラボレーションが楽しめます。

Rimg6428

 楽しい同窓会も過ぎて、またそれぞれが日常に戻る週明け。

一人ひとりが、持ち場のモチベーション、上げていきましょうか。

Rimg6429

 さてと、と膝を打ち、立ち上がるように始める月曜日。

一日一日を、すこしずつ淡い色で染めてゆくように、織り成す。

Rimg6430

 澄んだ空の蒼のように、きりっと前を向く今日です。

Rimg6431

 それにしても、ソフトバンクホークス、秋山監督の男泣き、じーんときました。

ご苦労さま。

ずーっと、ボーイズ&ガールズ

 折角の同窓会日、強い風と降り続いた雨もすっきりと上がって、いい気分の朝です。

南風に押し上げられた雲のひろがり、空だけ見ると夏のようです。

Rimg6417

 昨日は、雨降りに雨宿りの新宿の人ごみの中、雑踏かきわけ飲み会へ。

新宿南口は、人が溢れごった返し、あっちこっちよたりながら会場へ。

 新宿NSビル29階、台北夜市にて中華三昧。美味しい料理がたくさん出て、

お酒が進み、メンバーも喜んでくれて、話も弾んで、幹事冥利?につきます。

Rimg6418

 大学の連中に加えて、友達の友達の美人保育士さんを、半ば無理やり強引に誘って

毒気の中、大笑いの中華三昧でした。夜景を見下ろす窓には、もうメリークリスマス。

イルミネーションと美味しい晩餐。いい季節の始まりです。

Rimg6419

 その後、駅近くまで戻ってワインバー房’s(ぼうず)へ。

広くてシック、壁にはギッシリとワインラック。申し分のない雰囲気。

 ボジョレーの赤、山梨の白、ロゼ、カクテル、それに合わせてちょこちょこ御つまみ。

平成生まれの、女性店員さんに、テキトーにあしらわれながら、おいしいお酒の時間です。

Rimg6421

 顔を合わせ、グラスを重ね、昔の自分たちに戻る。

美味しい料理とお酒が、楽しい会話の後押しをしてくれて、いい時を過ごす。

 笑う横顔は、学生そのものでありました。歳はとっても、どこまでいっても、

永遠のボーイズ&ガールズでありますように。

Rimg6423

 気持ちのいい秋空を見上げ、楽しい気分の余韻を楽しむ、日曜日です。

また、来年もお会いしましょう。

かけがえのない場所へ

 台風のように強い南風の吹く、季節外れの暖かな朝です。雨交じりの朝に。

Rimg6407

 今宵は、大学時代の連中と飲み会があります。年に一回、いつの頃からか

集まるようになりました。メンバーの半分以上が、今日のために、「東京に上京」して来ます。

たまには、地方でやろうかと聞くと、東京がいい。って答えます。

彼らに言わせると、田舎の日常から、都会の非日常へ、気分転換出来ていいそう。

 鎌倉も田舎ですが、なまじ東京に近いし、出て行くと疲れる気がしますが、

都会の夜に、それぞれの居場所から、一所へ集まる良さは、なかなかいいもんです。

 年に一回、会うだけで、一瞬に四半世紀の長さを飛び越えて二十代に帰れること。

今年は、無事会うことが出来る。それだけで、有難いことと思います。

 人が会う、ということの意味、ふたたび会えるということが、どれだけ大切なひとときか。

さっきまでいた家族を、一瞬にして失った場所が、数え切れないほどあったこの国で、

変わらない顔を見られるのは、決して当たり前ではないことでした。

 待ち合わせの場所、会食の場所、それぞれが、かけがえのない場所に変える仲間達。

「一期一会」とは、今日のようなことを言うのでしょう。 

Rimg6405

 夕暮れの近代美術館を見ながら、いろいろ想う季節の、メーンイベントです。

新酒日和

 夜明けが遅い、寒い季節の始まりは、おいしいお酒の季節の始まりでもあります。

いつでも、おいしいんでしょう?という声が聞こえた気がしますが、そうなんですけど、

より一層おいしく味わえる、ということなのです。

Rimg6394

 昼から、仕事を休み(さぼり)買出しにでかけてきました。

去年から出始めた、廉価なペットボトルヌーボォー。ようするに、

飲めればなんでもいい、ので今年も買ってます。

 たくさん抱えても、軽いので余計に買うという、罠に嵌っております。

Rimg6392

 お味のほうは、これまたいつものように、すっきりとして新酒そのもの。

今年の実りが、秋のワインとして実る。自然の恵みを空輸で味わえる、シアワセ。

 自然に肩に力が入ってしまう今年、肩肘はらず飲めること、大げさですが

二度と来ない一度きりの季節だと感じます。

Rimg6397

 ワインのお陰で、カラダが暖まって朝も寒くない。

犬にもゴキゲンさが伝わって、絶好調で駆け抜ける晩秋です。

晩秋の半月

 朝型の生活に変わってすでに10年が過ぎました。午前中に仕事の目安がつくことが

多くなって、夕方早めに終えることが習慣になりました。その点は、申し分ないのですが、

明け方の犬散歩だけは、すこし億劫になることがあります。

Rimg6382

 特に、これから冬至を過ぎるまで、明るくなるのが遅くなったまま。

寒いのはなんとかなりますが、暗いままではカラダも目覚めません。

朝の光りに当たることで、意識せずとも体全体がしゃきっと目覚めるから。

Rimg6385

 ウィークデイは、なるべく早くスタートしたいのが人情というもの。

ちょうどいい、朝方の明るさがほしい、わがままな晩秋です。

Rimg6384

 六時ぐらいになれば、日の出とともに半月もより輝く時間を迎えます。

そんなにせっかちに、せかせかしなさんな、とお月さんが言ってるかもしれないな。

Rimg6383

 やっぱり、今年はなかなか落ち着く気持ちにはなれない巡りあわせなのかも。

あわてず騒がず。「平常心」でいられるよう、心がけるぐらいで行きましょうか。

 晩秋の半月の下、地上では新酒の季節の到来ですから。  ういっしゅ。

少しずつ、思うとおり

 鵠沼の家の軒先が、あらかた出来上りました。骨組みの鼻先につくので、「鼻隠し」です。

Rimg6343

 この材は、垂直についているので、水が落ちるように「断ち水」と呼ばれます。

骨組みが斜めに降りてくるので、普通にすれば、地面に対して斜めになります。

そこを、垂直に断つことで、すぱっとした一本線が通ります。

意志が通るかのように、建物の印象がきりりと締まります。

その分、見栄えは大工さんの腕によるところが大きいのですが、幸い信頼のおける方々。

設計者の意図するところ、「見せ場」というのを何も言わずとも理解してくれています。

Rimg6344

 予算のこともありますが、極限に近くまで無駄を削ぎ落とした佇まいは、

ひと手間、ふた手間かけてくれることで、決して貧相にはなりません。

 日本人の物を見る目は、優れていますから、見る人にはちゃんとそのことが伝わります。

 すこしずつ、設計したことが「思うとおり」に実現してくれる、大工さんに感謝するばかり。

季節と中身と充実と

無事、ひと・まち・鎌倉ネットワークで報告会を終えて、今日から仕事に集中します。

Rimg6365

 澄んだ秋の空は、ほんとうに清清しく気持ちがいい。

Rimg6366

 何事もなく無事平穏な秋を過ごせること。かけがえのない日々です。

Rimg6373

 蔦も紅葉を始めて、いよいよ秋が深まっていきます。

Rimg6324

 犬の充実した日々は、飼い主が「かまう」ことによって齎されます。

そのことを、知ってか知らずか、鼻をふくらましてする要求。

 「なぜ、まだ散歩にいかぬ?」「暇そうではないか?」

 大きなお世話ではないか、と力なくつぶやく飼い主です。

Rimg6363

 「ご飯はまだなの?」「早くしましょう」と無言の圧力をかける、もう一匹。

飼い主の中身の充実によって、もたらされる仕事から、君たちの日々の糧は得られる。

そのことを、肝に銘じておきなさい。

 犬相手の通じぬつぶやきも、シアワセならばこそ。日々是感謝。

ココロの花

 11月もあっという間に中旬。ゆく川の流れは絶えずして、過ぎ去る日々です。

Rimg6351

 晩秋の谷戸は、静かな朝焼けから目覚めることが出来ます。

Rimg6352

 今週は、すこし盛り沢山な一週間。出来るだけのことをしていきます。

Rimg6353

 西の空、遠く輝く月を目指すように、てくてくと働けたら本望です。

Rimg6355

 自分のココロに花を咲かすには、自分で種をまき水をやり慈しむことですね。

季節に関係なく、凍てつく冬にも咲かすことの出来る、丈夫な花。

Rimg6358

 沸き上がる雲、秋空の下、地道に水やりの日々を過ごしましょう。

Rimg6359

 笑う秋の花のように。

つなげていこう

 秋の雨上がり、すこしずつ明るさが増していく、心地よい朝の始まりです。

Rimg6329

 季節はまだ晩秋、と教えてくれる浜風。すこし高い波が寄せる由比ガ浜です。

Rimg6332

 すこしずつ、去年とは違うアプローチをしようと、試行錯誤を始めた今年も、

エンジンがかかりだす前に年が明けそうです。けれども、なにかを始めなければ、

なにも始まらない。中国の名言「話していても、ご飯は炊けない」の通りです。

Rimg6337

 行動していくと、気の合う人と出会えたりします。

黒子として、仲間との会合を企画すると、思い切って声をかけた方がまたそこに参加して

下さったりもします。今年は、会える、ということの意味を深く考えて、人と会います。

Rimg6338

 尊敬する建築家は数々いますが、その中の二人の残された言葉、

ことあるごとに思い出します。そして、背中を押してもらいます。

Rimg6339

 吉阪隆正さんは、「世界中に、同世代の同志をつくりなさい。」

時々、黒子に徹する意味を問われた時には、この言葉を返します。

世界中、は無理かもしれませんが、身の回りだったら、出来る。

そう思って、すこしずつすこしずつ、続けています。

Rimg6340

 西澤文隆さんは、「人のために、身を粉にして働くことは、結局自分を

肥らすことになる。」坂倉準三さんの跡を継ぎ、事務所を始められた時期の言葉です。

 仕事に限らず、人でも物でも、つなげること。すこししか出来なくても、ちょっとずつ

続けていきます。よい、休日を。

忘れないように

 携帯のデジタル表示が、11月11日11時11分11秒になるのを、しかと見届けながら

週明けの報告会の資料を作っていました。あの震災から、8ヶ月。訪ねてからも、もう

一月半が経ってしまいました。なるべく、軽々しく被災地の写真を上げないようにして

いましたが、今日は決して「忘れないように」一枚、上げておきます。

Rimg5776

 南三陸町は、わかめや牡蠣、ほたて、ほや、ギンザケの養殖が盛んな町でした。

輝く海だけは、静けさを取り戻し、養殖を再開しようと、残った地元の人々は懸命です。

 報告書を作るため、町の大きさを、住んでいる鎌倉と比べる地図を、同じ大きさで比較

出来るようにしてみました。ちょうど、鎌倉の市街地の半分、若宮大路から山までの大きさ

が、南三陸の志津川の大きさにあたりました。自分たちの住む町のスケールに当てはめる

ことで、毎日の散歩の距離として、体感出来るから。

 アタマばかりでなく、カラダで覚えないことには、きっと「忘れてしまう」ことでしょう。

 すこしばかり悲しいのは、インターネットで調べ物をしていると、津波の動画が

興味本位で、たくさんの題名がつけられて出てきてしまうこと。お茶の間ワイドショーの、

一場面ではないのに。海外メディアの冷静さ、や定点観測を続ける意思(意図)から、

すこしは学んで欲しいと思います。「見る側」の一員だから、偉そうには言えないけれども。

M03

 もうひとつ、「忘れないように」しようと、資料を作ったのは夕景の浜の美しい三宅島。

全島避難のあった2000年の噴火より前、昭和58年の噴火の際に訪れた時のこと。

M07

 噴火による溶岩流が、三宅島の阿古小学校を埋め尽くしてしまい、その仮設体育館を

建てるボランティアで手伝いに行きました。まだ、大学二年の、はたちです。

M32 

 空気膜で作った、この建物。ネットとワイヤーをかけるのが、素人の役割でした。

あれから、四半世紀。小学校も統合されて、ひとつになり、もはや思い出の中に

残るだけとなりました。

 人は忘れる動物ですけど、今年のことだけは忘れたくないものです。

 忘れないように。

もの想ひ

 1が六つ並ぶ日、数年前、この日までに何かをしようと、目標にして手帳に書きました。

特に明快な目標があったわけではありませんが、すこしでも実行に移そうとしてきました。

Rimg6309

 心がけはしてきたけれど、震災の後、すこしずつ方向を変える気分が増えてきます。

今までとは、明らかに違う、考え方、感じ方をするように、自ずとなってきてます。

Rimg6311

 身の廻りの風景が、突然に消えることも有り得ること。を教えてくれたのは、

尊い犠牲のうえにある彼の地でした。

 まだ事務所勤めをしていた頃、テレビに映し出された、阪神淡路の震災の

横たわるビルを見て、建築の仕事の脆さを知り、一種の諦観を感じた日のこと。

 今年は、明らかに阪神淡路の時と、堪え方が違っているのは、揺れを体験したこと以上

に、感じ方が変わってきたからだと思います。

 「身につまされる」実感がともなうのは、より人の気持ちや痛みが分かるように

変わったからでしょう。なにかをするたび、立ち止まって、これでいいのだろうか?

自問自答する、この頃になりました。

Rimg6315

  いつものように、秋は来て過ぎていきますが、もの思う時間が今年はたくさんある。

Rimg6305

 そんな心持で犬を見ると、なにやら物憂げに見えてくるから不思議です。

Rimg6306

 ただ、眠たげなだけか。

生産的な現場

 今日は、建築士の仕事展2011の搬入をしに、鎌倉の生涯学習センターへ。

展示のパネルも、気に入ったものが出来ました。自分で設計し、写真を撮り、レイアウト。

自分の好きなように作れば、質を確信しながら、仕上げられます。

Rimg6303

 模型も、建物が出来上がるまでの過程を、振り返りながら作ります。

Rimg6295

 手を尽くした現場、建物が出来上がると、現場が終わる。

当たり前ですが、寂しいものです。

Rimg6296

 人様のための、人様の家。なのに、自分の娘のようだったりもして。

Rimg6298

 感傷にひたる秋、また、新しい現場に出かけます。

Rimg6316 

 気心の知れた、腕のたつ職人さんと会う現場は、とても楽しいものです。

一所懸命、書いた図面が、職人さんたちの手でかたちづくられる。設計屋冥利につきる。

一を言えば十、分かってくれる棟梁の存在は、なにものにも代えられない幸せです。

 今日も、また違う現場。物を生み出す場所、いるだけで元気が出てきます。

一日、一日、日々是好日。ありがとう。

脱力の、友

 現場に出る日の朝は、すこし駆け足の犬散歩になります。

慌てる必要はまったくないのですが、なにやら「気が急く」のは不思議ですね。

相手がある、のは何の商売でも同じですが、相手に合わせたり、想定したり、待ったり、

その積み重ねが、やがて他力本願になるのでしょう。

Rimg6267

 犬と暮らすようになって、はや六年目。面倒見は時に、やはり面倒です。

けれども、人同士の面倒に比べて、嫌な気分にはならないのが、不思議。

まぁ、そこのところが、犬好きの所以なのでしょう。

Rimg6268

 肩に力が入りっぱなしの仕事も、つい脱力してしまう時間が、犬との戯れにはあります。

向こうはなにも考えていなくとも、ついその、なにか言いたげな表情に

つい吹き出しをつけたくなる日々。

Rimg6269

 飼っている犬に、実はココロの面倒見、してもらっているのかもしれません。

では、現場行ってきまっす!留守番、よろしくな!

冬の入り口

 立冬の朝、気温のわりに寒くないのは、厚い雲と湿度のせいなのでしょう。

今朝は、まだ北風小僧の出番はなく、気分の楽な散歩です。

Rimg6286

 低く広がる雲の下、大島と伊豆の姿が波間に浮かんでいます。

Rimg6287

 足元のミスター・マイペース、自分の尻尾方面の匂いを嗅ぎつつ砂浜に円を描きます。

Rimg6276

 満月に向かう月は、夕暮れの始まりの東の空に、白く微笑んでいます。

Rimg6280

 今年は、夏日が遅い秋にも訪れているというのに、落葉は早くなりました。

台風の塩害で、鎌倉の山々はまだらになって、紅葉もいまいち。

春以降、なにからなにまで、いつもと違う季節を過ごします。

Rimg6278

 冬の入り口には、明るい射し色が欲しいもの。微妙なニュアンスのオレンジが

街に彩りを加えてくれていました。よい、季節を。

仕事展2011

 今週10日木曜日から13日、日曜日まで、鎌倉駅前の鎌倉生涯学習センターで

「鎌倉の建築士 仕事展2011」が開催されます。

2011

 今年も、お誘いを受けて、以前の仕事を展示参加することになりました。

鎌倉らしさ、観光に来られる方はなにかイメージがおありかと思いますが、

私たちは、自分たちらしい、素直に環境に寄り添う家を提案しています。

 古都鎌倉は、奈良、京都とともに、古都保存法の対象地区であり、風致地区の指定も

広範囲に渡っています。ただ、その環境も相続にともなって、小さな区画割のミニ開発が

増えてだんだんと「鎌倉らしさ」が失われつつあります。

 鎌倉に限らず、その土地ごとに固有の雰囲気がある日本の街並み。

少なくとも、私たちの手がけるものは、その土地らしさを少しでも残したいと思いながら

日々精進しております。鎌倉散策のおり、どうぞお立ち寄りください。

ほっとけない秋

 夜半から降り続いた雨が小休止。温かい地上に降りた雨が朝靄になっています。

Rimg6260

 グレイッシュな風景は、いつもと違う静けさを湛えていて、時間もゆっくり過ぎる気がします。

Rimg6265

 この秋は、なかなか一つのことに集中するのが難しい季節になります。

放っておけばよいものを、ほっとけない性分だから仕方がないけれど、もう一匹、

自分が欲しい。ドラッカーさんの著作に「仕事は、計画と実行の二つの面がある。」と

いう言葉があって、すごくよく分かる気がします。

 ここにいる設計屋は、計画をするのは得手ですが、実行に移すモチベーションが

なかなか続きません。ご褒美作戦やら、いろいろ画策して、自分を調子に乗せるのに

けっこう時間をかけて、エネルギーを消耗したり。一人芝居も、ここに極まれりかな。

Rimg6263

 かの三谷幸喜さんが、自分を追い込むって言っていました。

何かを生み出すのには、苦労がつきもの。比べるべきはないけれど、

ほっとかないで続けようと思います。

Rimg6258

 自信と継続、繰り返し求める今秋です。よい、日曜日を。

地道を歩く

 秋風が冷たく感じられても、やっぱりまだ温かい秋のようです。犬と並走しながら

若宮大路を駆け上がると、息を切らしながら、暑い!と思う立冬前の朝。

 すこし鈍った体を目覚めさせるために、朝散歩の帰り道、200メートルダッシュを

始めてみました。遠い昔、高校の時の自分より、体重が五倍ぐらい重く感じられます。

気持ちは3メートルぐらい前にありますが、カラダが重くって犬に引っ張られています。

Rimg6252

 ドラッカーさんの著作の中の言葉から、いろいろな考え方を導き出すヒントをもらいます。

仕事とは「自らの内面の豊かさによって、自らの仕事を生み出す」こと。

 さまざまな事柄を伝えるだけではなく、万人に通じる言葉の数々があります。

Rimg6253

 地道、この言葉を幾度となく思い浮かべるこの頃になりました。

今を考えるのと、先を考えること。二つの時間を生きなさい。

ドラッカーさんの、予見、先見、に頭をたれ、経営とは、行うこと。

Rimg6257

 とぼとぼ歩く、地道の地平が、それぞれにあります。

淡色の考え

 今年も早や308日目の朝です。去年の手帳だったかに、2011年11月11日に向けて。

と、たしか書きました。まさか、その時には、震災が起こって、そして八ヶ月目の日になるなど

思うはずもないのですが、1がたくさん並ぶこと、そして、なにか変わること、について

よくよく考える日の予感があったのかもしれません。

 淡色の秋空のもとで、珍しく気弱になった昨日です。

Rimg6250

 設計という商売柄、直感でデザインしたものを、後付で説明するクセがついています。

本当は具体的な「理由」を説明するより、もっと抽象的に風とか草の匂いとか

「例え」で言ったほうが、通じたり伝わるのかもしれないなぁ。

 相手の解釈に委ねることも、もっとあってもいいと最近思うようになりました。

なにからなにまで、暴いたり、説明を求めたり、し過ぎな時代。情報過多に、震災で拍車が

かかって、皆が自分を棚上げして、他人を責め続ける今年になりました。

Rimg6251

 行き詰る、仕事の昨今。生き辛さは世の常ですが、愚痴を言おうにも、東北の風景を

実感した後では、「甘ちゃん」ですね。

 淡い色の考え、実行に移すのには、まだ時間がかかりそうです。甘ちゃん、ですから。

秋笑い

11月の声を聴くと、朝焼けは急に冬モードになって、オレンジの朝を迎えます。

Rimg6238

 引き潮の砂浜に映って、より光り輝くマジックアワーの始まり。

Rimg6243

 朝日が顔を出すまで、ほんの数分のハレーションです。

Rimg6246

水曜日の休日、映画を見にみなとみらいへ。観覧車の上には秋雲が広がっています。

Rimg6249

 三谷幸喜さんの新作「ステキな金縛り」を見てきました。以前に、題名を聞いただけで

笑ってしまったこの作品。思い出し笑いが続いて困る出来映えです。

 ザ・マジック・アワーの時より、ペーソスの部分が増えて、ぐっとくる場面があります。

それに加えて、間の取り方、シーンの撮り方、に磨きがかかって、より可笑しい。

キャストや、ちょい役も絶妙な配置でありました。

 舞台で鍛えられた、笑いのタイミングと泣ける場面のバランス。

しばらく、思い出し笑いとともに、余韻を楽しめる映画です。もう一度見ると、

きっと細かなギャグや演出が隠されていることでしょう。オススメです。

Rimg6248

 笑える映画、帰り道には笑う花。よい、一日を。

家づくりの順序

 地鎮祭から三週間、あっという間に上棟式を迎えられた鵠沼の家づくりです。

Rimg5919

 基礎の工事は、まず、地面を掘ることから始まります。この場所は古くから人の暮らして

いた場所らしく、埋蔵文化財の調査地域になっていました。市役所の生涯学習課に

文化財担当部署があって、そこに連絡をして、なにもないことを確認していただきます。

Rimg5970

 お次は、基礎のコンクリートを流し込むための枠と鉄筋を組む工事。

私たちの自宅を担当してくださった、馴染みの鎌倉の鳶職さんが今回も担当。

てきぱきと、正確にこなしてくれます。

Rimg5960

 住宅といえども、私たちの設計する家はすべて構造計算をして、鉄筋の量やコンクリート

構造の大きさを細かく決めて、図面に表しています。現場では、その寸法や鉄筋の間隔を

検査して安全性の確認をして、建て主さんに報告するのが、現場監理の仕事。

Rimg5994

 姉歯事件以後、消費者保護の立場が加速して、瑕疵(かし)担保保険の加入が

義務づけされて、第三者機関による検査も入ります。そもそも、設計者自身が検査を

して確認したものを、また同じことをする。無駄!って言わなくとも、二度手間です。

 数字や書類、規則で縛るしか、この国の行政には知恵がないかのよう。

まあ、変わらないのはずーーっと続くでしょうから、こちらは臨機応変で相手をするだけ。

Rimg6207

 さて、検査を終えて、無事、コンクリートの基礎が出来上がって、の棟上げです。

Rimg6231

 新月からふくらみ始めた三日月が、見守ってくれています。

Rimg6234 

 和尚さんのご唱和、続いて、ご持参くださった棟札を、棟の高いところにお供えして

無事、上棟しました。ハウスメーカーでは、もう上棟式もやらなくなって、けじめやら

節目というのも、だんだんと失われていくような時代です。

 棟梁が、今年の震災以後の話を受けて「でも、このように変わらないで棟上出来るから

心して仕事します。」と言ってくれました。そのような心持の職人さんたちの腕に支えられ

鵠沼の家づくりは、順序よく進んでいきます。どうぞ、無事でありますように。

丁寧の秋

カレンダーを掛け替えて十一月になりました。北風の冷たい、澄んだ朝です。

Rimg6213

 秋の空は、様々な雲のかたちを生んで、風の広がりを物語っています。

帰り道には、飛行機雲が東の空を飛んでいきました。

Rimg6214

 本当に激動の今年も、残すところ二月となって、浮き足立っていた時の流れを

自分の足元に引き寄せるように、丁寧に過ごそうと思います。

Rimg6216

 夕方の散歩道。鎌倉の路地のお宅、以前の台風で傷んだ門塀が直されました。

Rimg6212

 文字通り、見越しの松に、粋な黒塀。鎌倉の職人さんが、道端に道具を広げながら

それはそれは丁寧に、時間をかけて修理していた、出来上がり。

 ものづくり、いいもの、いい佇まいを生み出すには、丁寧に時間をかけること。

その過程を見ながら、あらためて、ものをつくる原点、教えてもらいました。

Rimg6210

 秋は、夜も長い。じっくり、考え事を始めるにも、ぴったりの季節です。

« 2011年10月 | トップページ | 2011年12月 »

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31