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外断熱、下地、意匠

鵠沼の家のつくりは、外断熱で小さくてもそれなりの手間、大工さんの労力がかかります。

柱の中に入れる断熱とは違い、一度耐力壁を作ってからその外側に断熱材を張ります。

 屋根の裏、下から見上げる「軒裏」のきうらは、仕上げがそのまま見える、化粧でも

ありますから、一枚一枚同じにならないよう、出来るだけ自然に見えるように、

ばらばらに張ってくれているのでした。やっぱり、手間がかかっているな。

(そのようにさせているのは、考えた設計屋ですが)

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 地震の力、台風の風の力に耐えるための壁は、構造計算をして場所を決めます。

今回は平屋ですが、計算にきちんと乗せるとある程度のことは必要になります。

このサーモプライは、いわば薄いボール紙を固めたもの。わずか4ミリの厚さで、

軽くてカッターで切れて、しかも丈夫。力を発揮するために、釘を打つ間隔も決められて

その目印も印刷してありますから、楽に効果が出ます。

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 さて、その上に張る断熱材は、秋田杉の皮をコーンスターチで固めた

フォレストボード。口にいれても無害です。(食べないけど)

 いわば、野菜の皮と同じで、建材にならずに、普段捨ててしまう部分を細かくして

固めたリユースの断熱材です。ただ、秋田からの運賃が高いのが玉に傷ですが。

土に還ることが出来る、それだけで使う価値があります。

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 さて、腕のたつ大工さんは建物が雨に濡れない様、翌日の雨模様に備えて、

工事途中もシートを掛ける準備をしつつ、作業をしてくれます。

先の工事の段取りや手配、なにからなにまで、棟梁の力量が物を言う現場であります。

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 この日の棟梁は、西側の窓上につく庇を作っておりました。

箱型のつるんのっぺりとした建売が多い中、雨の多い日本のこと、夏の西日のこと、

など考えれば、やはり庇や軒先の出は必要です。

 ただ、なるべくシャープに薄く、野暮ったくなく、でも丈夫に。頑丈にするだけなら、

大きな材料で無骨にすればいいけれど、上品にすっきり見せるには、ぎりぎりの厚みで、

手間をかけて、下地から丁寧に作る。設計屋は、一本の線を引いただけですが、作り手

の大工さんは、木を選び、木目を確かめ、木の並びを考え、下地を組み、仕上がりを

考えて、木を削り、ゆすって強さを確かめ、取り付ける。言葉に置き換えただけで、

七つも八つもの順序が、その工程にはあるのです。

 次に現場に入る、板金屋さんが屋根を作るから、一遍に済むよう、屋根廻りを先に

固める棟梁たちであります。

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 建築のデザイン、形は意匠と呼ばれますが、棟梁のような匠が意図するところが、

本当の意匠なのだと思います。某TV番組では、設計屋が「何々の匠」と呼ばれてますが

とてもとてもおこがましくて、恥ずかしい。せいぜい、棟梁に馬鹿にされないような、

図面を引くのが精一杯の我々でありんす。

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