« 人気のない風景 | トップページ | 冬のんびり »

数字にならない仕事

 時代のせいか、今年の出来事のせいか、余裕をもって家づくりの現場に出かけること、

がなかなか出来ません。まぁ、設計屋が行っても、腕の立つ大工さんの仕事の邪魔を

するだけなので、図面を渡した時点で、もうとっくに勝負はついています。

Rimg6460

 現場が始まってしまえば、現場まかせ。引いた図面の通り、そのまま建つわけで、

引いた図面が拙ければ、ダサい建築になるのが当たり前です。すくなくとも、腕に覚え

のある職人さんに、ダサいと笑われないような、図面のレベルにはたどり着いている。

つもりなので(本当は、笑われているのかも)、設計屋が現場に出てすることと言えば、

建材が法律の厚みになっているかとか↑↓構造計算の数値の通りのボルトがあるか、

Rimg6464

 など確認すれば、それでおしまいなのです。手抜きや欠陥工事、などとは無縁の

棟梁たちの仕事は、出来栄えを見れば、誰でもわかりますし。

Rimg6468

 この日も、ここはこうしましょうか?ここのところは、こっちのほうがいいですか?

あくまで、設計屋の考えを尊重してくれて、より良い方向へ導いてくれる棟梁たち。

 足を向けては、寝られない、確かな面々です。

Rimg6469

 設計は、寸法を図面に表して、家を紙の上に表現する仕事。

木材の厚みやら巾、断熱材の厚さや窓の高さ、大きさから、照明の明るさ、水道や

排水、ガスの配管の長さや太さまで、考えてみれば、すべて数字にする仕事ですね。

 かたや、棟梁たちの仕事は、決して「数字」にはならない仕事。

でも、出来栄えや見栄え、そして長持ちする安心を生み出す仕事です。

物を相手に、手と体だけで、家の佇まいを創ってしまう素晴らしさ。

 設計屋がいなくても、家は建ちますが、大工さんがいなくては、建ちません。

せいぜいが、新たな試みを、ささやかに作り方でお願いする、設計屋であります。

Rimg6470

 普通は、横方向に張る、木摺きずりという板を、縦に張ることで、隙間に空気を通し、

より湿気が溜まらぬようにしてみました。これも、板の間隔をちゃんと測って、張ってくれる

から、きれいです。この上から仕上げをするので、見えなくなってしまうけれど、

下地がちゃんとしていれば、おのずと仕上がりがきれいにいくから。

 理屈や数字ではない、立ち現れ方をする立派な「仕事」がここにはあります。

« 人気のない風景 | トップページ | 冬のんびり »

鵠沼の家づくり」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 数字にならない仕事:

« 人気のない風景 | トップページ | 冬のんびり »

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31