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労多ければ実り多き家づくり

 ほぼ一年をかけて設計監理をして、年末に無事引渡しを終えた鵠沼の家づくり。

設計の仕事を生業にして四半世紀を過ぎて、経験を積んだ気になっていた私たちに、

改めて、一軒の住まいをつくることの、難しさそして楽しさを教えてくれました。

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 一昨年の暮れ、以前設計した家に住まわれている方から、お子さんたちの暮らす家の

リフォームの依頼を受けました。同じクライアントから、再び依頼を受ける。そのことは、

設計の仕事に信頼があって頼まれていることの証です。独立してからの、夢のひとつが

かなったことでもありました。その後、設計を進め始めた矢先、また連絡をいただき、

ご両親から二軒目の家づくりを依頼されました。

 諸事情があって、偶然にも同じ方から三軒目の依頼。あまりにうれしい出来事に、

反面、責任の重さを感じてもおりました。

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 最初に提示したA案が、K案まで10を数えたにもかかわらず実現した家に最も近いこと

に、いまさらながら驚く私たち。同じ日には、もう一つのリフォーム案も出来上がり、

二軒分の仕事を同時に提示することにもなりました。

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 後にも先にも、こんな風に進むことは、そんなにないでしょうが、やってみると相乗効果

って、やっぱりあるみたいです。責任の重さが、そのぶん、ぐぐっとかかって、より遠くへ

と飛べた感があります。仕事とは、やってみるもの、ですね。

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 設計とは、その規模の大小にかかわらず、ある密度が必ず要るものです。

小さければ小さいほど、物づくりの基本に立ち返り、自分たちの仕事の進め方に問い、

繰り返し前進し、時には、振り出しに戻って、そしてかたちにしてゆく。

 労が多いほど、実ったものが多いこと。クライアントから「気に入りました」との言葉を

いただいて、充実という言葉の意味を実感する、今年の幕開けとなりました。

 週明けから、杉並の家づくりが始まります。鵠沼の家づくりから杉並の家づくりへと

同じ棟梁の手で仕事が続くのは、安心と信頼あればこそ。仕事の楽しさ、労多くして。

 

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