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天井は語る

 日本の建築で重要なのは屋根です。雨が多く、しとしとからざんざん降りまで。

夏は陽射しが強く、ここ数年の猛暑の下では、屋根そのものを二重にして熱気を

逃がさないことには、街中では住めなくなってきました。

 住まいの歴史は、屋根と床そして壁の順で、作られ進化して、最後に張られるように

なったのが天井です。平らな天井が張られるようになったのは、武家社会が落ち着き、

江戸のお屋敷に座敷が出来て、の順番です。

Img_4080

 時代は変わって、私たちの設計する家は、天井裏がなくなりました。

平らな天井もありますが、屋根の勾配なりの構造がリズムを刻むのが好みです。

 この並ぶリズムこそ、繰り返しのデザイン。構造力学から求められる大きさを、

強度を損なわず、なるべく最小に軽くしたいのです。

 我が家のロフトは、それでも木の間を白くしたかったので、ボードを打ち上げペンキ塗。

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 それから十数年。今は、構造合板の木目そのままに、正直なデザインが好くなりました。

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 夏の陽射しや西日を遮る屋根は、長く伸びた軒先と軒裏を表わしにして見上げる。

空の色と、木の色。季節や光り、空模様や時間によって、様々な表情を見せます。

 窓先に緑が増えれば、より豊かに光りと翳りの場所になります。

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 天井のことを書くきっかけは、マンションの現場から送られてきたこの写真。

壁紙の貼られる前の味気なさ。は、集合住宅の屋根がコンクリートで平らなことから、

すでに始まっています。かといって、平らな白い天井が悪いわけではなく、

いろいろな住まいがあっていいのです。

 住まいに何を求めるか。コストや便利さ、シンプルの方向性などは、人それぞれ。

住まい手の好み、というより設計屋の「こうしたい」を、天井が語るようですね。

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