思うことのかたち
建築設計事務所の仕事は、主に建物という物のかたちを考えることです。
ある場所に、必要とされる建物をつくること。安全で使い易いことは、当たり前に求められる
前提で、格好のよいことは「出来るだけ」という位置づけになりましょうか。
設計者としては、格好のよい、かたちありきに傾きがちなのですが、ひとまずかたちを
脇に置き、安全で無理のないかたちだけをまず考えてみると、おのずとシンプルな構造の
繰り返しになります。単純な繰り返しは、コストを下げ一般に流通する材料を使うことで
すぐに手に入り、作りやすくなります。作りやすさは無理のない出来栄えになり、雨漏りや
ひび割れなどの欠陥が起こらない、無難なかたちを生み出します。
依頼者にとっては、始めにかたちありきではなく、安全安心で使い易いことがありき。
さて、そこでと考え始めるのが私たち設計者の仕事の思いです。
建物のうち、住宅は人々が暮らす「器」であります。生活を包む入れ物ですから、
物なので、丈夫で暮らしやすいのが一番です。
それを念頭に置いた上で、家としての物を愛着がわくようにする仕事が設計する意味。
愛着が湧かなければ、寿命も短く手入れもされずに、使い込まれた「器」にはなりません。
そう考えていけばいくほど、どうすればそうなるか。設計の根っこを見つめ、
住まい作りの地平のひろがりを学ぶことで、引き出しを増やし要望に応える。
今年は、思うことをよりかたちに近づける一年にします。
よい、一週間を。
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