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2012年2月

ひとつ、ひとつ

 自分というフィルターを通すことで、人に伝えることが選ばれる。

設計の仕事は、たくさんの情報を漉して引き出しに並べ、相手に

合ったものを手渡す。そんな一面があります。

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 セレクトショップのように、選りすぐったものを取り揃える。

そんなことが、考え方にも必要です。

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 ひとつ、ひとつを選び、丁寧に並べて相手に渡す。

無形の言葉や考えを、ともに有する。

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 時間をかけ、その時々の等身大の自分を通して選ぶ。

ひとつしか、ない時はすこし待つことも必要ですね。

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 少なくとも、三つはないと、選択肢には当てはまらないから。

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 刻々と様子を変える時代の中、砂浜から形のよい貝殻を

掬い取るように、この春から、また、ひとつ、ひとつ。

原点回帰

 三寒四温の言葉とおりに、寒い日水温む日が交互にやってきます。

日増しに暖かさが身近になって、だんだんと春を感じる季節です。

夜明けが早くなったから、それだけでずいぶんと助かります。

北風に身構えることがなくなって、そろそろ春モードにします。

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 今年は一日多い今月。せっかくだから、考える時間をとろうと思います。

仕事の原点。設計の棚卸。得意なこと、不要なこと。いろいろあります。

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 田中文男棟梁が、10年ごと自分を変えていこうと、若い頃気がついて

いられたのは正しい。60代の自分は50代の自分が、かたちづくる。

人生、一生勉強だ。娘さんに「お父さん、大変ねぇ」と言われるとあります。

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 優れた一流の人でさえ、そうなのだから、凡人にさらなる努力が要ります。

30代、40代を過ぎ、50代へ。原点回帰、どうなりますか。

基本に戻る

 もうすぐ春がやってくる、そう思えるだけで案外ほっこりします。

でも、今年からは違う3月を私たちは過ごすようになります。

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 季節は過ぎ去り、失った歳月は戻らない。ならば、気持ちを

戻そう。なにかを始めてみた最初の頃、ゆっくり恐れを抱きながら

謙虚に学ぼうとしていたこと。

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 ある一年のある時期は、二度とやってはこないけれど、

季節は巡ってまた春が来る。その繰り返しに、人は安心し

命の永遠性を感じる。そんなことを、池田晶子さんの言葉に

教えていただきました。

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 もう一度、何度でも、基本に立ち返って学ぶこと。

仕事に教えられ、仕事に育てられ、仕事によって生きる。

人生のほんとう、基本は動かない。

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 毎年、律儀に開く花。こちらも負けてはいられませんね。

花には芯があります。よい、一週間を、無事に。

ほっと、一休み

 おりからの雨が降っていた昨日ですが、無事仕事をしてきました。

友人に依頼して家具をつくってもらい、昨日はその取り付け。

屋根つきのトラックに前日遅くに積み込んでくれたおかげで

雨にも濡れずに現場に到着。仕事は、やっぱり前後の段取りが大事です。

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 運良く引越しの搬入前に、家具を現場に運べてゆっくりと取り付け。

でも四人の職人さん+見学!の設計屋で、一時間ちょっと運ぶのに

かかりました。取り付けには、細かい道具がたくさんいります。

 どんなちいさな道具でも、そのひとつがないだけで、現場では

作業が遅れたり手間がかかったりします。

いままで動いていたものを固定するにも、補強の順番やら取り付けの

部材の微調整から、削ったりつないだりずらしたり。

 もの、は正直に組み上がるので、すこしでも大きかったら、現場には入らないし

隙間が大きすぎてはみっともないし。厚みや隙間の調整にも、気を使ってもらう

仕事なので、腕が要りますね。

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 エレベーターに入る大きさに分けて、ひとつずつ嵌め込んで

クリアランスは同じ材料で塞いで綺麗に仕上げます。

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 現場で採寸して作った家具を、造り付けるには、また現場でミリ単位の

調整をしながら、一つの家具に連結して、仕立てる仕事。

あつらえた洋服が身体に合うがごとく、空間に合わせて仕立てる家具。

日本の家具の精度。町場の技術だけで、ここまで出来るのはありがたい。

設計屋の図面の通り、いやそれ以上に見栄えよく、かたちが出来上がります。

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 出来上がってしまえば、それまでの苦労は消え去って、良いものが残る。

それぞれ、ほっと一休み。いい仕事はたくさんの良い手の働きから。

どうもお疲れ様です。よい、日曜日を。

納まりの積み重ね

 住宅の耐震補強設計のオファーがあり、先駆けて設計している先輩のところに

相談にいってきました。いろいろと為に成ることを教えてもらった上に、

美味しいお蕎麦屋さんでごちそうになり、恐縮して帰ってきました。

持つべきものは、よき先輩ですね。ほんとに有難いことです。

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 その帰り道、杉並の現場へ。生憎大工さんたちはオフでしたが、

解体がほぼ終了し、静かな現場になってます。

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 住宅は人が住まう大きさですから、小さく細かい部分の集積で

家が成り立っています。柱の太さやボルトの大きさも、手で扱う大きさ。

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 そういう細かく小さな「納まり」で出来ています。

納まりとは、材料と材料が合わさる部分のこと。

気持ちに、おさまりがつかない、という表現があるように、

建物にも納まりがあって、納まりをつけないことには

現場は進んでいきません。

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 ちいさな工夫の積み重ねで、家は出来上がるもの。

改めてそう思う日です。

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 新しくつくるバルコニーを支える鉄骨。オブジェのように

佇んである、杉並の家であります。

気持ちのスピード

 気が早い、気が急く、気が廻らない、気が滅入る。気持ちにも色々あります。

気持ちにもスピードの違いがあります。恋愛の始まりの頃、その気持ちは

自分の数百メートル前をゆくスピードがあります。

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 たぶんその相手のこと以外まったく考えないから、

エネルギーが集中して、気持ちがすばやくなる。

 反対に、もし嫌な相手じゃマイナス。全部が引っ張られて

後ろに逆戻りなんてこともありますね。

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 季節も行きつ戻りつ、でも前向きなスピードしかありません。

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 恋愛に似た気持ちは設計の仕事にもあります。

初めて出会う土地。上棟の日、考えたかたちが目の前に現われるとき。

 そこの曲がり角を曲がると、その建物が見えるとき。

たぶん気持ちは、先にその角を曲がっているから。

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 犬が散歩に向かう気持ち、そのスピードも結構速いです。

恋愛だけじゃなく、なんでも初心のスピード

忘れちゃいけないや。

継続という力

 高校を卒業する時、お世話になった先生方に一言ずつ寄せていただきました。

その中に「継続は力なり」という言葉があります。

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 そのときは勿論、それ以後社会で働くようになっても

その言葉の意味を実感したことはありませんでした。

続けることの苦労を経験するのは、やはり自営業となってから。

苦労というより、続けることの意味を知るのは、責任を負う立場に

なったことからです。設計という仕事は、住まいの暮らしや建物の

時間を相手にすることから、面倒見をしていくことでもあります。

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 時間を相手に、継続する仕事。続けることに力がいるというより、

継続そのものが、人の力になる。ようやく、身体で覚えてきます。

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 自然が繰り返す営みは、継続そのもの。

繰り返す循環の、その片隅で今日も継続します。

先々の創造

 思いがけないこと、思いもつかないことがあるから生きるのは面白い。

素直にそういう風に思えるような年齢に、知らず知らずになりました。

 なにかと否定形で語られることばかりの時代。すこしは全てを肯定し、

そこから先々のことを創造するような考え方をしたいものです。

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 先日、図書館で調べ物をしていて、ある本の背表紙に

こう書いてあるのを見つけました。

「起きていることは、すべて正しい」

 なるほど、と思います。ここにあるのは、現在を肯定すること。

自分を含めて身の回りにあることを、ありのままに受け入れること。

そこから出発して、さてこれから、をどう創造するか。が始まります。

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 大げさなようですが、創造の創、創るのは、いまだ見ぬものを

つくることです。なにも大きなことではなく、ひとりひとりの明日は、

いまだ見ぬもの。創造に大小や有形無形は関係なく、その人に

とっては、初めてすることは全てが創造です。

 こうしてみよう、こうだったらどうかな。思いつきでも、思いつくこと

自体が、感覚の積み重ねから出た、確かな直感かもしれません。

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 フツーの人々が創造する社会に、どう根ざして、さて何処へ。

創造には、きっと先々のことを想像することも含まれますね。

 よい、週中を。

 P.S 出来る前には想像すらしていなかったかたちになった

ホームページ。つくりながら考えていくと、こうなりました。

お時間があればどうぞ。↓

http://www.ksekkeishitsu.jp

風景の片隅をなす

 設計の仕事そのものの過程を、文章にすることの面倒くささを味わいます。

ネット上の、画面という限られたスペースに、中身を表わすことの難しさ。

設計の過程自体が、至極面倒なことの証左かな。判り易くしようとして、

理屈っぽくなったり、建築の実物を簡潔に伝えようとして、変てこな言い回しに

なったり。画像は一目瞭然なはずで、建築は見ればわかるものですが、

設計という仕事の実務、普通の人には伝えにくいものでしょう。

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 やはり、抽象的な言葉で読み手のイメージを喚起するような

やり方がいいのでしょうか。これこれこういう理由で、こういう形になりました。

なんて、普通の人々がユーザーであってみれば??様子が浮かびます。

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 風景の一部となる住まい。小さな家でも、その場所に在ることで、

それは社会とつながりを持ちます。だから、かたちに意味を持たせたい。

思いつきではなく、理「ことわり」に根ざした形があるように。

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 設計者には、風景をつくる義務があります。抑制の効いた形、

出来るだけ控えめで目立たず、しかし存在が醜くはない自然さで。

 大きな地球という星の、ほんの片隅につくる風景。

いつものように理屈っぽい文章ですね。住まいは理屈じゃないのに。

 単純に、簡潔に。しばらく、永らく続くテーマであります。

より感覚的に

 冷え冷えとした朝、とても澄んだ空気の中で潮騒を聴く月曜です。

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 凪いだ海、ビロードのように光をたたえて静かに寄せては返す。

静かな時間がゆっくりと流れていきます。

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 この冬は寒さが厳しくて、なかなか身体が動いてくれませんね。

もうすこし暖かくなってくれれば、動き出しが早くなって仕事も

ペースよく進めると思います。身体がスローな分、感覚を磨いで

考え方の反射神経を研ぎ澄ますよう、はっぱをかけます。

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 感覚は直感につながっているような気がしています。

動き出す前に、すでに行動が決まっているのは、直感によりますもの。

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 感覚的に生きている犬のように、そういう行動が

常に出来たら、悩みなど持ちようがありません。

理屈ばかりたてているより、もっと感覚に素直に従っていったら

もうすこし動きが楽になっていくと思います。

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 春を待ちつつ、感覚に聴いてみる。そんな一週間の始まりです。

違う目線、同じ視点

 よくもまあ、と感心してしまうほど、寒い冬ですね。お日様の陽射しさえ

北風の冷たさに遮られて、温もりの恩恵をいただけません。

ココロだけは、凍えぬよう、身体を動かして弥生を待ちましょう。

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 昨夜は町内会の会合がありました。私たちが親の年代になり、

両親の世代からそろそろバトンを継ぐことになります。

誰しも、若いままではいられないのだから、世代交代はいずれ

また次の子供たちに継がれていくのが世の常ですね。

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 いろいろな世代がいろいろに考えて、それぞれが工夫して

それなりにうまくやっていく。いわば、違う目線をお互いが尊重し、

同じ視点を共有して暮らしていく。震災後、町内会のあり方や

それぞれの意識が自然と変わってきます。

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 共有することは、ひとつの理想ではあります。

合う人、合わない人、それぞれいますから。

でも、なにかがあったとき、そんなことは言ってられないのは、

この一年でみんな思ったことです。

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 大きな視点で見て、どんな社会であるべきか。

おおげさなようでも、日々の暮らしに落とし込んでゆくこと。

フツーの人々にも求められる世の中になっています。

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 穏やかな、日曜日。それぞれが過ごせるような世の中に。

ちょっとずつ、変えていきましょう。自分から。 

いつもココロに休憩を

 ルーティンで短くした髪に、冷たい風が吹いて寝ぼけアタマにシャキっと効きます。

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 折角のシャープな三日月も、ちょっとブレて太めに写ってます。

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 寒いので、明け方の八幡様はシーンと人気ない朝。

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 滑川の水面には、鳥たちの波紋が仲良く広がっていて

♪のよう。ゆっくりゆっくりと円を描いて進んでいます。

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 仕事で疲れるとアタマを空っぽにするってよく言いますが、

ココロの方は、皆さんいかがでしょうか?

平常心とか無心とか、そういう言葉があるから、ココロの具合も

いろいろなかたちがあるのでしょう。でも、あまり疲れはしないようです。

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 ひと息つく毎に、春が近づく今。澄んだ海風にココロの休憩します。

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一日多い二月。その一日を、有意義に過ごせますよう。

よい、週末を。

現場のチカラ

 陽射しがなく、風がとても冷たい日。杉並の現場へ出かけてきました。

着いたら雪がちらちら。どうりで寒いわけです。おりよく、お施主さんも

現場を見に来られていて、工事の進み具合を確認してくださいました。

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 ちょうど棟梁が、外壁に穴を開けて補強の鉄骨を通す作業中です。

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 設計屋(私)が大胆に、2階の床を支えていた柱を取っ払う設計を

したので、現場の職人さんたちは、一苦労です。

100キロ以上の鉄骨、持ち上げて斜めに窓から出し、また横にずらし

穴から外へと跳ね出す、ひと仕事。メーターあたり30キロの重さ、スイマセン!

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 鉄骨屋さんも腕がよく、細かな寸法の取り付け仕事をこなしてくれます。

住宅、特に日本では、外国からみると家具みたいな精度で出来上がる

ので、設計図通りに作るのは、やはり日本人の技術あればこそ。

町場のこういう技術が日本を支えているのを、おバカな政治屋たちは

知っておるけ?職人のプライドは、技術に自信を持つからに他なりません。

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 2階にも、ロフトをつくるのに鉄骨を上げてもらいます。

下の鉄骨はビルにも使われる重量鉄骨ですが、これは薄い軽量鉄骨。

でも、重たくて鉛筆しか持てないひ弱な設計屋には、動かせません。

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 新しくつくる玄関の上、庇兼用のサービスバルコニーをつくるために、

支えるこの鉄骨。取り付けてしまえば、綺麗に出来て苦労の跡はありません。

現場の苦労を知りつつ、面倒な仕事を設計するのも、彼ら職人のプライドを

信じていればこそ。ダサい設計をすると、職人さんの腕が泣きますから。

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 たとえリフォームといえども、設計屋が書いた図面の通りに、

なにくわぬ顔で、てきぱきと仕事をこなす多くの職人さんたち。

彼らの、現場のチカラ。日本はまだ捨てたもんじゃぁ、ありゃーせん。

きもちをかたちに

 鎌倉の谷戸にあるK設計室を主宰しながら、ほぼ毎日更新してきたこのページ、

事務所のホームページと、どうつなげようか、思案をしています。

http://www.ksekkeishitsu.jp

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 タイトルにある、2063年はP.ドラッカーさんの「100年後を考えなさい。」

という一言から始まったものです。仕事をする上でも、この「知の巨人」から

学ぶことはまだまだ多く、ようやく入り口に立ったようなもの。

この時期、もう一度原点を見つめなおして、棚卸をしながら始めてみようと

思うようになりました。

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 季節が続いていくように、なにかを毎日続けていくことから、

まだ見ぬものがたち現われる気がします。

きもちを かたちに どう伝えていくか。今一度、己に問う。

考えること、まだまだたくさんあります。

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 仕事も暮らしも、日々是学びの場。

自分たちの居場所を確かめながら、さてこれから何処へ。

継ぐ、紡ぐ

 人に何かを伝えようとする時、結構構えてしまって結局何を言い、

どう伝えたかったか、分からなくなってしまう時があります。

 そんなときは、饒舌な友人や会話の上手な人がうらやましい。

日常の会話なら大して気にも止めないけれど、大事な仕事の場面で、

商談が成功するかいなか、なんていう時。しくじること、あります。

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 商談というのは例えで、実際は自営業の設計打ち合わせ。

ただ、設計を頼まれるか、他へ行かれるか、は大きな岐路です。

 設計コンペでも、候補に残っていて、結果選外はダメージ。

ナニガイケナカッタノダロ、と引きずることもあります。

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 この頃やっと、わけがわかったような気がします。

本来の、自分の言葉で伝えてなかったなぁ、と。

 人は、自分の得意なことを伝える時、自然と説得力を持つ。

そんな一節を以前どこかで読んで、うなづいたのを覚えています。

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 自分なりに、先達から受け継いできたものに、自分らしい色の

糸で紡いでゆく。そんな、言葉を言えたら、きっと伝わる。

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 自分を大きく見せようとか、よく見せようとか、そういうところ

相手にはよく見えてしまいますね。信頼なんて、後からついてくる

のだから、ありのままで普通にいけば「それでいいのだ。」

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 自然体、その一言。自然の風景は、ありのままです。

自然と、変わる

 二月も半ば、昼間の長さが伸びて、明るくなるのが少しずつ早くなってありがたい。

まだまだ寒さは続くようですが、気分的にはずいぶんと楽になってきます。

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 夕方も、日が伸びているから、気ぜわしさから解放されて楽。

季節はいろいろな感覚を呼び覚ましてくれますね。

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 材木座の浜では、南の空に高く昇る更け待ち月と朝焼け。

ほどよいバランスで共演しています。穏やかな朝に。

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 人間、なかなか変われるものではない。それを分かっていても

なんとか変わらなければ、とあがくのもまた人間。

いっぺんに変えるのが効き目がある。と、アタマは言いますが、

春を待つカラダがついてはいかない。そうなっているようです。

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 寒さに縮じむカラダ。ほんとうに動き出すのは、やはり春という

季節がやってきてからなのでしょう。もうすこし、待ちましょうか。

安らかに過ごす

 子供の頃から見上げていた八幡様の木々。見上げていた小僧が中年になり、

見上げていた木々は、さらに上へと健やかに伸びて大きくなりました。

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 前の晩、「ラストサムライ」をまた観てしまい、いつもより遅く出た朝。

馬場に昇る朝を迎えるのは、本当に久しぶりのような感じがします。

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 昇る朝日に、足元に伸びる木立の影。春までもう少しですね。

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 ようやく、格好がついたホームページ。お時間のある方は、

http://www.ksekkeishitsu.jp/ から、どうぞご覧くださいませ。

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 慣れないことはするもの。と、ホームページ作ってよく分かりました。

自分なりにやってみることでしか、分からない、得られないものはある。

やってみると、webデザイナーのセンスや苦労もより理解出来ます。

新聞の紙面や雑誌のレイアウトと同じく、またデジタル相手に

なかなか商売にするのも大変だろうと想像します。

 設計の仕事、家づくりも住んでからが本当のスタート。

ホームページも、これからの更新が、始まりになります。

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 すこし気持ちが入りすぎ、くだびれた月曜日。

自営業の特権。お休み!にすることにします。

安らかに、過ごす。よい、一週間を。

かたちと記憶

 ホームページに、住まいの日常の風景を載せようと撮り始めて半月。

身近に置いてあるものが撮りやすく片付けやすいから、そうなります。

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 カッサンドルのポスター。80年代半ば、もう四半世紀も前に、

初めて行った海外旅行先のニューヨークで買いました。

もちろん複製ですが、もっと有名な客船とか流線型の機関車の

モチーフではなく、地味なこれを選ぶのがへそ曲がりの所以。

 当時はキースヘリングが流行っていて、ダウンタウンのお店、

金網で仕切られた、物騒な倉庫みたいな直営店にも行った記憶があります。

 怖いもの知らず、夜道をダウンタウンからアッパーストリートにあるホテル

まで、2時間ぐらい歩いて帰っていたのを思い出します。

建築の本とか、近代美術館のカタログとかで、帰りのトランクが重くて

引きずって歩いたのも思い出します。

 現地のガイドの女性の香水の香り。都会の大人とは、

こういうものか。ってなことを考えていた、二十代前半でした。

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 もうひとつ、仕事場の壁にかかっている図面。

デザインした椅子の、実物大の原寸(げんすん)図です。

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 こちらは、バーカウンターの椅子。肘掛なし、カウンターに

肘をつきながら飲むのもよし、寄りかかって寛ぐのもよし。

背中のスリットが、デザインの要だったように思います。

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 一本脚で安定させるのに、足元は平らで支柱も大きいサイズに。

ボルトの重さもあるから、もうちょっと華奢で細身の脚でも

よかったと今では思います。今なら、えいや!ってやれるけれど、

その時はまだ度胸がなかった。段々に図々しくなります。

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 もう一脚は、ダイニング用。こちらは、ゆったりと深く肘掛です。

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 エッジの形や、四本脚の位置、角度、足元へと太さが変わる

こと等など。あちこち、Yチェアに座りながら、比べながら、

考えていたのを覚えています。

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 かたちは、さまざまな記憶とともにある。そんなこと、考えます。

よい、休日を。

意味あるかたち

 所属するひと・まち・鎌倉ネットワークでイベントに参加するので

出品するものを選びました。設計者としてのセンス、問われます。

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 一個目は、携帯用色鉛筆セット。24色、鉛筆削り付きです。

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 旅に出て、スケッチするのに使おうと思って買いましたが、

肝心の旅になかなか出掛けられないので、誰かに使ってもらおう。

こういうものって、手離すとあとから使う機会がやってきたりします。

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 もう一個は、スイス・ネフ社の「cubicus」キュービクス。

玩具であるけれど、アートなオブジェでもあります。

まとめると10センチ角の立方体が、いろいろな組み合わせに。

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2.5センチ角のが一番小さいパーツ。それを7個足したものと

12個がコの字×L字型になったパーツになっています。

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 斜めに立てられるので、積み重ねると面白い。

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 へたな建築より、よっぽど美しい。そして、楽しいものです。

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こんなことも、出来てしまうから。これを考えたピエール・クラーセン

という人をすこし調べてみようと思ってます。

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 よく考えられた、優れたかたちは意味を生み出しますね。

手離すのはすこし惜しいけれど、他の人にも遊んでほしい。

覚えておいて、また買おうと思います。よい、かたちを。 

月並みに

 満月あけて十六夜月、立待月、居待月と進んでいく月の名前。

昔の人の目には、全て違って見えていたのかもしれません。

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 ためらいがちに、いざようように出てくるから十六夜月。

十六夜と書いていざよい。豊かな言葉、感覚を忘れないよう。

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 八幡様の森に昇る月は漆黒の夜空。ほんの30分歩いて

見上げる、海を照らす月は、冬の蒼に浮かんでいます。

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 「月並み」に、暮らせれば十分。そんなふうに考えられるのは、

震災後のこと。あくせく、とか、効率とか、どうでもよくなってきます。

ほんとうにだいじなものは、かくれてみえない。

月も隠れて見えない時があるから、輝いて見えるのかな。

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 淡彩画のような空の雲、流れる風景から足元に目を移す。

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春の芽吹き、そろそろと始まっています。よい、週末へ。

プロセスとプロミス

 南風が吹いて厚い雲も大きくひろがっていく、すこし暖かめな朝です。

雨風が通り過ぎると、静かな鎌倉の海が戻ってきます。

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 朝焼けの向こう、遠くに伊豆と大島がくっきりと見える朝。

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 工事中のホームページ、今更ながら作りつつ考えています。

視覚的なものは、図面や写真など、ある程度ストックしてそれを

使えばよいのですが、言葉で綴る文章は、その都度考えていきます。

 建築設計事務所の商品は、最終的には「設計図面」なのですが、

その商品が出来るまでの過程、プロセスこそが設計の仕事です。

その仕事のプロセスが、これまた多岐に渡っていて、土地の話から

日常の歯磨きの場所まで、かかわるプロセスをいかに簡潔にするか。

なかなか複雑な過程を、わかりやすく伝えるには時間がかかります。

シンプルな仕上がりは、細かい検討の繰り返しで出来ている。

やってみると、次への課題がより広がりをもって現われるのを実感します。

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 設計の過程、プロセスの繰り返しが、よりよい建物の完成につながる。

いわば設計が、建築の質を届ける約束、プロミスを保証するために。

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 自分でやってみて、いろいろと考えがひろがるから、

なんでもやってみるものです。もうすぐ、出来そうなホームページ。

出来たら、どうぞよろしくお願い申し上げます。

色づける仕事

 しとしととした春雨ではなく、春の嵐が通り過ぎていきました。

あまりに薄暗かったので、グレイッシュな風景を明るい気分に。

Marimekko

 マリメッコのサイトは色鮮やかです。

スプリング・ファブリックと題されて、明るいプリントが揃ってます。

冬は、色味が足りない感じがするから、色を使いたくなりますね。

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 以前あったお屋敷が分割されて、今の世情に合わせた大きさに

なる風景は、日本では当たり前になっています。

その土地に住まいをつくる仕事が設計ですが、それは住み手の色を

つけることでもあります。ただの空き地が、色づく。

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 暮らしを始めることは、その場所にオリジナルの色をつけていく。

そんなふうに考えると、建築は風景の一部でよくなってきます。

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 大地に爪跡をつける建築も、緑を植え花が咲けばずいぶん助かる。

建築はさりげなく、暮らしが華やぎ色づくのを、影で支える。

建物だけでは、やっていけないから自然に、緑に力をかりる。

 色づく春を待ちながら、一日ながい二月を過ごします。

ひとつの型

 日本には武道、茶道、華道で始まるようにたくさんの道があります。

柔道、剣道、合気道などにも、歌道にもどんな道にもあるのが「型」。

 師匠のやる通りに、繰り返し繰り返しやってゆくことで身につく「型」。

その型は、同じでは決してなく、一人ひとりの個性が滲み出てきます。

型通りにやることで、かえって個性というものが現われる、この国のかたち。

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 血液型も型ならば、どこかで個性とつながっているのかもしれません。

唐突なようですが、人がもつ型にはいろいろあって、人は多面性を持ってます。

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 人が見る自分、人に見せる自分、自分が見る自分、人に見えてしまう自分。

自分の型も、色々な側面があって、それぞれに「合う、合わない」がある。

結局、合うが1%でも多ければそれが合い性ってことになるのかな。

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 自分の型。型にはまらないのが、本来のようす。

行く雲、流れる水。それらと同じように、こだわらず変わるのが

自然の型のようです。

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 ひとりがひとつの型。それも、移り変わるから面白いもんです。

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 家をつくる、設計の型。それこそ、相手に合わせて自由型で

ありたいものです。

柔らかさを生み出す芯

 五感の中で、触覚は一番表わすのが難しいものです。

特に建築をつくるとき、実物は建物という「物」ですから、

ある程度「固い」もの。さあ、そこでどうやって「柔らかさ」を

出したらいいものだろうか。よくよく考えることになります。

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 以前訪れた敷地のお隣に、ある建築家の設計した家がありました。

彼のつくる家は武士のような佇まい。コンクリート打ち放しの固さとは

別に、設計の過程や意図が整然として、筋が一本通っているようです。

 考えに「芯」があって、それが全体を通して効いているかたち。

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 さて、自分の設計は、と振り返ってみると、どうもそこに「やわらかさ」

を求めているようです。手が触るところが木なのは当然として、

見た目にも「柔らかさ」を出すにはどうしたらよいのか。

相手は固い物としての建築です。クライアントという相手の要望を

叶えつつ、固い建築相手に考える「やわらかさ」。

 大根をむいて「面をとる」ように、建築も出来ればいいのですが。

大地に建つ建築の難しさ。そんなところにもあります。

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 我が家の娘は、性格は別として「やわらか」です。

なんとなく、全体が丸っこい。それが女性を表わすなら、

私が求めているのは「建築」?「女性」?どっち?

理のかたち

 自然がつくりだす形には、理にかなったかたちがあります。

だから自然なのだ、と言ってしまえばそれまでですが、理が

あるから美しい。そう人が自然に感じるようになっているから、

なおのこと、不思議です。「理」ことわり、は確かにあるのだから。

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 なかなか終わらないホームページづくり。

あまり普通の人たちには知られていない、設計の仕事を

説明するのに、作った資料などを並べて写真を撮っています。

撮ったからって、判り易くなるかは、またそれを説明することに

なるので、余計わからなくなるかもしれません。

とりあえず、現時点でかたちにしておいて、すこしずつ手直し。

そうするしかないようですね。

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 細かい設計図面。設計の言葉を表わしたものですが、

はたして一般の方々に伝わるか、???なままです。

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 移り変わるきもちを、どう理性をもって形にするのか。

雪の結晶が、幾何学を描く、自然の理。

無限の摂理に、学び続けるしかないのだろうと思います。

和するのココロ

 季節を分ける日が過ぎて、ほんのすこしずつでも暖かくなるといいですね。

現場に出ていると、今年は足元から冷たさが伝わってきて、じんじんしてます。

そろそろ梅の花がふくらみますが、これからが一番寒くなったりするんでした。

春の陽射しと満開の桜が、待ち遠しい冬です。

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 真冬の夜明けの蒼さ。今年は、すこし凄みさえ感じるのは

冷たい空気がよほど澄んでいるからでしょう。

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  川の流れを振り返って「行雲流水」を思い出し、

忘れないように、自分に言い聞かせます。

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 大それた仕事など出来ないけれど、人と和し淡々とこなす。

それだけで、実はたいしたもの。なかなか出来ないこと。

池田晶子さんが、ほんの一行書かれていたことがありました。

そのとき、ずいぶん救われたように思ったものです。

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 平和とか声高に言うより、ただ和することを心がける。

平凡でいいから、続けていこう。そんな心持です。

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 人と和する。犬は、そのことの達人でありますわん。よい、休日を。

隅々まで瑞瑞しく

 私たちが創る住まいは、「暮らしの器」であると考えています。

ハウスメーカーのつくる、「商品」としてのハウスではありません。

売り買いの対象としての「~LDK/~㎡」の金額の札がついた

「物件」でもありません。

生身の人間が、そこで毎日の暮らしを営む、居場所としての「器」

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 人にも「器」があるように、暮らしを入れる器としての

住まいは、どのようなかたちであるべきか、考える仕事。

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 日本の四季にあった住まいのかたちは、さりげないもの。

そう思い始めてから、単純なかたちを心がけるようになりました。

木組みに塗り壁の住まい。壁と天井がつながる、塗り壁の白。

なにも目に障らない、かたちがあります。

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 端正でありたい。骨格はしっかりと暮らしを支え、仕上がりは

柔らかく、さりげないもので表わしたい。すこしずつ、

スタンダードな定番が、設計にも出来てきます。

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 建築は「普通」で、人々の暮らしが引き立てばそれでいい。

目立つ形で主張しなくても、建築は設計を「語る」ものです。

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 住まいをかたちづくる素材も生成りのまま。

素材同士が、自然に出会うことで、ある空間が出来上がる。

 床、壁、天井が合わさる場所には「納まり」があります。

違う素材ならば、どう合わせるか。同じ素材なら、どう繋ぐか。

はしがただしい端正は、隅々まで神経を行き渡らせた

結果が、自然に現われるものかもしれません。

 住まいが、隅々まで活き活きとして、瑞瑞しくあれば

「器」としての住まいは、成功でしょう。

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 人の手で創られた器。端正でありますように。

相棒たちの冬

 空気集熱式床暖房の我が家、その恩恵を一番体感して

いるのは、奴ら↓です。

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 ただでさえ、タイマーで暖められた床に陽射しが差し、さらにホカホカ。

日が入る東の方角に、ちゃんとお腹が向いているところが、さすが。

 しばらくすると、あまりに暑くなってテーブルの下などに避難?します。

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 毛皮を着ていても、今年の寒さは格別なのか、日当たりのいい

場所にいることが、すこし増えたようです。

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まぶしい陽射しも手伝って、目がショボショボ。朝食後の

惰眠。毎日、全身で味わう極楽犬です。

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 後頭部に冬の陽射しを受けて輝く?こいつ、毛皮が厚く

寒さ知らず。明け方の暗闇も、寒さもそんなの関係なく。

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 「写真はいいから、散歩行こうぜ」と目が語る、相棒の冬です。

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