ナナメ目線の家
上から目線、下から目線、見方はいろいろありますが、住まいの設計には
ナナメの目線が有効です。狭い空間でも、斜辺を活かすことで奥行きが出ます。
この家は、3対4対5の三角形が基本になっています。
たまたま、南にリビングを設けてデッキに奥行きを出そうとすると
その三角形がうまーくあてはまるのです。
大工さんの使う差し金の目盛りを合わせると三・四・五の目が出るから
さ・し・ご、と言います。題して「さ・し・ごの家」。
箱型の家、凸凹の家、建売にはいろいろありますが、
部屋や窓が小さく、奥行きや陰翳がなく鳥小屋みたいです。
設計屋が考える以上、限られたスペースに視線の抜けや広がりを
得られるプランニングが求められます。
斜めに角度を振ることで、浴室や勝手口の前に坪庭が出来、
お隣の家と向かい合わせにならない利点もあります。
ただ、気をつけたいのは斜めに伴って三角の隅っこが出来ること。
仕事は、端々を押さえろ。使いにくくならないよう、収納にしたりして
無理や無駄のない設計を心がけます。
ナナメ目線、キッチンに立つとリビングからデッキ、庭へと
すーっと伸びて気持ちがいい空間が出来ます。
一度お試しあれ。
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コメント
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はじめまして、お邪魔しまーす。(*^-^)
おうち模型を眺めていると、暮らしぶりの夢が膨らみます。
それこそ、月日をかけて点と線から造りあげていく大きな夢ですものねぇ。
斜にとって、採光や視線の事も考慮しながら・・・。ステキ
私は筋ジスと言う疾患の為に、今後を見据えて
3年程前に2軒目の家に住み替えました。
南向き公道に接していますが、
アプローチの為のスロープ傾斜をなだらかにする為に
玄関を奥にもっていったり、
上がりかまちも全てフラット&EVなど、風変わりな(笑)
しかし、私にとっては、とても有り難い住まいです。
とても良い設計士さんと巡り会えたと感謝しています。
タイミング(土地取得など)が合えば、
また期日と進行具合に余裕があれば、
こんな素敵なアイディアも知識として学びたかったです。(o^-^o)
「家は3軒建ててナントヤラ〜」とも聞きますが
なかなか現実的には、ですねぇ・・・
宝くじにでも当たるまで、夢を持ち続けようかしら(笑)
投稿: けめ | 2012年3月 7日 (水) 11時26分
けめさま
素敵なコメント、どうもありがとうございます。
人様の家を作る設計者ですが、自分たちの家を作ってみて、家づくりの苦労と楽しさ、
ようやく実感しました。
宝くじ、当たったらぜひご連絡ください。三軒目、建てましょう!
では、季節の変わり目、まだ寒い日が続くようです。どうぞ、御身体を大切に。
どうもありがとうございます。
投稿: K設計室 | 2012年3月 7日 (水) 13時57分