楽の線
季節外れの大雨が降る、秋の夜長を過ごすのも、たまにはいいもんです。
ひと月遅れの季節の変わり目。最近は、切り替わりが 「らしく」 ありませんね。
混沌とした社会のような、すっきりしないお天気が続きます。ご自愛のほど。
設計の仕事は、図面を引くのが商売。図面に引いた一本の線が造る仕事に影響し、
ひいては、その建物を使う人の日常に影響を及ぼします。
考えずに引いた図面が、余計な手間を増やし、予算を増やし、使う手間を増やす。
使う手間イコール使いにくさ、ということになりましょうか。
役者に、二の線、三の線があるように、設計屋が引く線にも
適切な線と、余計な一本の線があります。
必要最低限な線で描かれたシンプルな図面は、きっとそのままに建物になります。
なかなか、一刀両断に、今の世の中で、クライアントの夢を切り取ってかたちにするのは、
こちらにも覚悟がいります。
差し込む朝日の、一筋のように、潔く素直な 「一線」が引けたら、本望。
何気ない日常も、そのための修行なのでしょう。
ガムバリマス。
ヨカッタラ、コチラモドウゾ
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