« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »

2013年1月

かたちの有る無し

 一月晦日、晴れ晴れと明けた朝。とても静かな一日が始まります。

Rimg11792

 週末はやっとたどり着いた感のある節分ですね。この冬の寒さはすこしこたえます。

すこしずつ長くなった一日の明るさ。ありがたく春へむかいましょうか。

Rimg11789

 すこし違う散歩ルートを通り、踏み切りを渡ったところにあるショップ。

一点ものの照明が飾られています。商売柄、こういうものには目がいきます。

 もののかたち。かたちから「入る」のもひとつの思考パターンです。

建築の空間も一つのランプから発想してみる。そんな方向性もあり。

空想でも夢想でも現実でも、想像することから創造というクリエイションが生まれます。

Rimg11796

 海辺のガソリンスタンドが解体されています。大きなタンクを掘り起こし廃棄する。

平らなスタンドの地下には、大きな基礎やタンクが隠れています。

環境への負荷は、考える時建てる時使う時役目を終えて捨てる時その全てに掛かる。

 かたちを考える商売。これからはその役割もますます広範囲になっていくようです。

有形無形どちらにも広大な地平が広がっているものだから。

http://www.ksekkeishitsu.jp

気持ちの引き潮

 すこし寒さが和らいだだけで、春の訪れが近くに感じられる日。カレンダーの日付も

そろそろ月変わりを迎えます。一年の計すら思い出せないけれど、今日も丁寧に。

Rimg11771

 物事にあまりにこだわったり執着するのは無しにしたいものです。

ただでさえ雑事や問題の多い世の中、近視眼的な見方はさけようと思っています。

日常にオンオフがあるように、気持ちにも引き潮のような、離れていく持ち方をしてみたい。

対象に向かう気持ちは大切にして、すこし遠くから眺めるような感じで。

 建築家、西澤文隆さんの書かれたものに、日本の建築は物と物を透かすことで

清潔な空間を作ってきた、という至言があります。高温多湿の気候から、べったりと

くっつけて作るのではなく、目地や材料同士の逃げをとってあげて透かす。

 対象にのめりこんだとしても、どこか冷静に離れた気持ちを持ってのぞむことに、

なにか近いココロのありようを感じます。

Rimg11781

 引き潮は寄せる波になって還ってくるから、つかずはなれず。

行雲流水にも通じている、気持ちの引き潮です。

Rimg11782

 本など読みつつ、静かに暮れてゆく、冬の一日もあります。

目で愛でる

 粉雪が舞って一夜明け、強い風もおさまってとても静かで穏やかな朝です。

Rimg11778

 オレンジとブルーのグラデーションを愛でつつ過ごすひととき。

寒さも風が止んだぶん、和らいで潮騒を聴くのにちょうどよい案配です。

Rimg11780

 パソコンで図面を書くようになってもう十年以上、目を酷使しているのでしょう。

肩こりは慢性化して、コリコリに凝り固まっているていです。

 固まっているということは、きっと血の巡りも悪いのですね。

アタマが酸欠にならぬよう、寒さに負ケズストレッチ。今日もいちにち、丁寧に。

Rimg11783

 満月から二日。ほどよい位置に輝く月。見とれています。

Rimg11788

 愛でるというのは撫でたり出来ずとも、ただ眺めることで出来ますね。

Rimg11787

 悪さを見つかっちった、ワル犬もすこしは愛でてやります。よい、一日を。

立つ瀬浮かぶ瀬

 真冬の強い南風が小さな嵐のようです。吹きすさぶ寒風もたまには心地よいかも。

Rimg11761

 漁に出れないほどではない、けれど大荒れには違いない。

世の荒波も乗っかってしまえば、案外と心地よいものかもしれません。

Rimg11765

 季節の変わり目が近いから、変化も大きいのでしょう。

沈み行く夕陽にさえぬくもりを求めるような真冬の寒さも、もうすこしの辛抱でしょうか。

雪国の方々の苦労に比べれば雪もないのに春を待つ。随分と虫のよいお話かなぁ。

Rimg11768

 海岸の砂浜の流出を食い止めるべく、また津波をすこしでも弱めるため?

たくさん運ばれた砂も、このひと月で国道側に吹き寄せられて、人の浅知恵を笑うよう。

月の砂漠のうたが聞こえるような材木座の海です。

Rimg11772

 立つ瀬、浮かぶ瀬、逢瀬(違うか?)いろいろあります。

立つ瀬がない、といっても立つ瀬はそこにある。そうも考えられます。

対象が見えなくても、立ち位置は自分の足元にあるし。

 物事の端っこにさえ、立脚点は見つけられるはずですね。

端っこという糸口さえつかめれば、おのずと「道はひらける」ものでしょう。

Rimg11766

 リビング・オン・エッジ。いつかはきっと陽が当たる場所。

住まい設計の結果

 思えば遠くへ来たもんだ、歌の文句じゃないけれど、よく出来ました。

設計の仕事をやっていて良かったと思う時は、人様の家が自分の家のように馴染んで見え、

クライアントに気に入っていただけたと、言葉をもらうことです。

Plan

 紙の上の設計が紆余曲折の過程を経ると、現場はすんなりと建ち上がるもの。

もちろん秀でた棟梁の存在があればこそですが、懸命に書いた図面を読み取ってもらえる、

それがわたしたちにはとてもうれしくてシアワセなことです。

Section_detail

 繊細な線の意味を読み取ることの出来る職人さんは少ない。

まして図面よりよくなることがままあります。もちろん言いたいことは言って聞いてもらうし、

軽口が出るようになれば、よい仕上がりは目に見えています。

Elevation

 六坪の住まい。家はこれでいいのだ。と、教えてくれます。

001

 いっとう最初に提案したA案の形が、実際の建物の雰囲気に一番近い、不思議。

Rimg8625

 直感は普段の心がけによって育まれるものなのかもしれません。

なるべくしてなる。そんな住まい設計の醍醐味。これからも楽しんでつくります。

 どうもアリガト。

http://www.ksekkeishitsu.jp

虚と実の間の仕事

 先日現場での打ち合わせに向かう途中、以前にデザインをした体育館へ寄り道します。

丁度小学校の下校時刻だったらしく、低学年の子供たちの微笑ましい笑い声を聞く午後。

Rimg11744

 打ち放しの壁面に夕日が当たって光ってみえます。

ステージの背面にあたるこの壁面は、当初のデザインでも「見せ場」でありました。

Img_6013

 門型ならばアールのついた壁面も引き締まって見えたことでしょうが、敷地が

実際にはぎりぎりだったのでなくしました。いろいろ実際にはありますね。

Rimg11741

 図面を引き模型を作り形を検討する。いわば虚の空間を相手にしている訳ですが、

その設計過程の「あーでもない、こーでもない」という格闘が建築という実になる事実。

Rimg11742

 屋根のアールに合わせて、すこし袖の壁を延ばして庇とつなげるデザイン。

ここはとてもうまく行っています。平屋部分は器具の倉庫になっています。

Img_6012

 庇の見上げは斜めに上に上がっていて、ここも打ち放しです。

これをパネルにする手もありますが、やはり打ち放しが格好いいのです。

Rimg11743

 打ち放しコンクリートは、小学校らしい素材ではないかもしれないけれど、

緑の背景としてはかなりいいものです。たくさん木々が伸びると柔らかさが出るから。

Img_6009

 校舎側の2階はすこしせり出しています。本当はもっと大胆に出せば好かったけれど

ここも「良識」?が邪魔をして遠慮がち。すこししか出て見えませんねぇ。

Rimg11745

 一所懸命に図面にした虚が実に変わるには、たくさんの職人さんや現場の職員の方々

の努力や苦労があって、設計者はまかせるのです。

Rimg11746

 虚から実物になって、卒業式が行われて巣立つ場所になる。

考えたらすごいことです。いい加減な姿勢では虚のままだから。

住まい設計の順序2

 六つのパターンを考えてきて、もう一度基本に返って設計を練る鵠沼の家です。

ひとつひとつ要望から始まって、こうすればこれが成り立つかな、これだと無理があるな。

と、自問自答しながら手を動かして考えた末、もう一度三つの案を提案します。

Plan_ghi

 左のG案はシンプルを基本に受け継ぎ敷地の角に合わせたホームベース形。

中央H案は逆T字形に空間を素直に分節して連結した形。

右のI案はL字の配置を基本に空間を広げた形。

 基本設計の元となる案がここで出揃ったことになります。

Plang_photo

 G案は、打ち合わせに先立ってイメージプラン集のようなものをお渡しした中に、

ある離れのプランがありまして、それを元に考えてみましょうという話から出来ました。

 二軒目の家づくりは、このころになるとクライアントの方もこちらの手の内や考え方を

ご理解していただいて、自らこういうアイデアはどうでしょう?という風になっています。

クライアントと設計者の二人三脚、意志の疎通が出来上がって形に結びつくことに。

Planh_photo   

 H案はこれも基本設計の基礎になるプランとなります。

それぞれの空間は普段は一体のワンルームとして、建具で仕切ることによって

別々のことが出来るような融通性をもった案になります。

このかたちと台形が組み合わさって基本設計のプランが出来上がります。

Plani_photo

 I案は基本の要望をもう一度満たしてみて、どのようなメリットデメリットが浮かんで

くるのか、空間のつながりを再構成してみた案です。

この台形の考え方そのものは基本設計に残るイメージになりましたが、

全体のかたちとして、おおざっぱに角々し過ぎているとの結論になりました。

 この時点で、一つのかたちにまとめられる気配が出てきます。

クライアントの方々も、ほぼ可能性は検討しつくしたように思ってくださって合意して

基本設計のプランをつくることになります。

Plan

 J案を基本設計のプランとして提案し、まとめられたのがこのK案のプランです。

具体的なかたちとして検討した10のプランを下敷きにしてまとまったことになります。

Top_11709

 G案の屋根の架け方、H案のプラン、I案の台形のかたちが合わさって出来た案です。

この時点で一度見積もりをとって、予算をみてみることに。多分、予算オーバーする

であろう規模になったので、並行して縮小する部分の検討を始めてみます。

 実現したかたちがシンプルに戻るのも、可能性を考えてたくさんの検討を重ねた結果。

ちいさな家だからこそ、ここまで考えられたことだと思います。

住まい設計の順序

 家づくり、住まいの設計には通るべき順序があります。現場で建設工事が始まるまで、

最初の打ち合せでお聞きした夢や要望、言葉にならない希望を汲み取ってする順序が。

 いつもなるべく選択肢を用意して、夢の妨げにならないように提案をするようにします。

「これしかない!」と一つだけ出す人もいるようですが、その案が一番いいとクライアント

が分かる保障はありませんから。一刀両断で決められるほど住まいをかたちにするのは

単純な作業ではなく、からみあうパズルを根気よく解いて答えを出すものです。

Plan_abc

 鵠沼の家、ありがたいことに二軒目の設計依頼をいただき、張り切って始めた設計。

手を動かし浮かんできたおぼろげな三つの方向性を、要望に沿ってかたちにしたABC。

それぞれの案には、予算や使い方、もちろんそれに応じたかたちに特徴があります。

 左のA案はオーソドックス。真ん中B案はL字形の大きめ案。右のC案は広がりを

テーマにした目立つ案。A案は普段着のシンプルを、B案はゆとりをもった重ね着に、

C案はかたちを追った服。判り易く言うとそんなイメージになります。

 三つの提案をひとつずつ、メリット、デメリット、それぞれの特徴やなぜこのかたちに

したか、丁寧に説明していき、結果C案が一番気に入っていただきました。

 ただ、まだ決め手というより、検討すべき「まだ見ぬ方向性」はあるので、次の三案を

また探ることにして、打ち合わせを進めることになります。

Plan_def

 さて、基本形の方向は同じですが、検討の精度を上げてまとまりをつけていきます。

左のD案はシンプルの追求をして三間角の片流れ屋根、中央E案はL字をコンパクトに

五角形にまとめた案、そして右のF案は三角形にこだわって広がりを持つ案。

 設計者がここまで考えてくるのと同じように、クライアントの方々も家族で議論され

すこしずつ方向性が見えてきます。ここではまだ「取捨選択」をするというより、その前に

可能性を出し尽くす。そんな気持ちを持って、また次の打ち合わせに進みます。

Pland_photo

 D案は、今振り返ると実現した案にもっとも近い案です。

土間とそこから上がった間がある基本形が、実際に建った家まで引き継がれることに。

後から振り返ると、ここに全ての始まりはあったのかなとも思います。

Plane_photo

 E案は、この時に探っていた店舗としての使われ方も検討した選択肢の一つです。

ちいさなカフェにもなりうる「楽しさ」さえ内包できていますね。

こういう案も、いつか実現できたらサイコー!だと思います。

Planf_photo

 F案は、気に入っていただいた三角形。なんとか良いものにしようとした案です。

ただ、当初意図していた広がりは、すこし大きな「かたち」に無理があって、

望まれている暮らしとの ずれ を感じるようになってきた案です。

 さて、ここまで来るうちにあーでもないこーでもないとスケッチしては消えていった無数の

かたちたち。その生み出されなかったかたちの多さが、結局は最終形のエッセンスに

なっていることは確かです。出来上がったかたちのシンプルさ。は、たくさんの検討が

なされた後だから納得していただいて住まいのかたちになったと言えます。

 次回は、この続きを。

http://www.ksekkeishitsu.jp

変化の大小

 寒い日が続きいまだ雪が残る朝、今週も雪の予報が聴こえてきています。

一月の後半、すこしずつ 上げて 行きましょう。

Rimg11700

 季節は目に見えぬようにすこしずつ移り変わっていきますね。

人のココロもそのように、ちょっとずつ変化していくようです。

 時代は大きな変化をしているように言われていますが、人の営みが生み出すもの。

大きな流れの支流のような市井の人々の、小さな願いが変化になっていくように。

Rimg11702

 自分を変えるなら大きく変えなきゃ、そう考えるけれど二の足を踏む。

やはり冬の寒さは、思い切った変化を後押ししてはくれません。

まずカラダを温め続けてアタマと連動させて行動しながらじゃないと。

 春につられるように今から助走して行く様に、走りながら考える時期。

Rimg11709

 風の流れ汐の流れを感じ、その日この一日を出来るだけ丁寧に。

未来の今

 大寒らしく風がちめたい、日が昇るのが待ち遠しい日曜日の朝です。

海鳥さんたちも川面に集結して、思い思いに遊んでおりました。

Rimg11717

 うちの坂のとあるお宅、折角作られたカーポートが、先日の雪の重みでコッテン。

Rimg11714

 設計屋としては人の振り見て、気をつけなはれやです。

Rimg11723

 いろいろ仕入れてきた本の中に「今は未来がかたちになったもの」

という一節がありました。普通は過去にしてきたことが今をかたちづくると、

私もそう思っていましたが、そうではなくて今は「未来」からやってくる。

Rimg11724

 そんなの当たり前。と受け流す方はそれでよいのですが、

なるほどと思うのであります。明日がどうなるか、というちいさな見方ではなく

大きく「どうありたいのか」を問うことで「未来」はそのようにやってくる。

「いいもん見っけ」というのも未来が運んできたものなのかもしれませんね。

Rimg11715

 時は写真によって切り取られて情報になりますが、風の匂いや冷たさは伝わらない。

けれど考えられた言葉は、本の上に固定されていても読み手によって動き出すもの。

カラダを休める休日も、アタマをすこし働かして楽しむことにします。

Rimg11716

 冬の空に尾をひく飛行機のように。この先の未来へ。春分まであと二ヶ月です。

流れる雲のように

 寒さはこれからが本番のようです。くっきりと晴れた冬の空の蒼さが物語っています。

Rimg11696

 おりしも受験の季節。寒さに負けず自分に負けず行きましょう。

Rimg11697

 この冬は朝の始まりが余計に遅く感じられます。

お日様が顔を出すのを心待ちにする、そんな毎日が続いています。

北国でもないのに温暖な鎌倉でもそう感じるのだから、東北の人々の

春を待つ心持を身に沁みて思うこの冬の長さ。

Rimg11698

 待ち遠しい気持ち、待つのも悪い気持ちではありませんね。

必ず訪れる春、まだ固い木々の芽もすこしずつ育まれているから、もうすこし待とう。

Rimg11703

 冬の雲は凪いだ海の上でも日によって大きく動く時があります。

遠くの海、きっとそこは暖かい場所からすこしずつ運ばれてきたのでしょうか。

湧き上がる気持ちのような、そんな感触を得て思う「行雲流水」です。

Rimg11707

 時代は刻々と流れてゆくし、流行を追いかけていても空しい。

流れる雲のように、自由形で芯だけはしっかり、なんて虫のよいお話ですけど。

Rimg11711

 へたなこだわりなんて持たず、手ぶらで生きたいもんです。

よい、週末を。

平穏な地平

 お目出度いお正月も早や中盤を折り返し、なにやら物騒な世の中です。

鎌倉は人の波が過ぎ去って、静かな日常が戻ってきました。

Rimg11681

 静謐な境内に鳥の声だけが響いて聴こえます。

Rimg11682

 段葛の堤燈行列が紅いラインを引いて、風にゆらゆらとしています。

Rimg11684

 穏やかな冬の海。まだ節分には間がありますが、冷たい風の中にも

暖かな春の気配がかすかに感じられます。今年の寒さが待ち遠しさを増してますね。

Rimg11691

 どんなに荒波に出会おうと、ココロの水平線は脅かされはしないはず。

なぜなら、誰にも己のココロの中だけは汚すことは出来ないから。

Rimg11692

 明けない夜はなく、朝日はまた今日も律儀にしっかりと昇ってきます。

物があふれて情報が早くたくさん手に入っても、平穏なココロは手に入りません。

廻りがどうこうというより、どうココロが感じるか。そこにしか地平はありませんから。

Rimg11695 

 雑事にかまけていても、ココロの平穏な地平は忘れずにいたいものです。

居場所の空気

 雪中寒中、白い世界がふたたびアスファルト色へと戻ってきた朝です。

雪の白を保護色として身に纏う白鷺たちが、川面に仲良く群れていました。

Rimg11677

 以前の打ち合わせで、あるクライアントの方がこう言われました。

「Kさんの家に初めて打ち合わせに行った時、空気が違ったんだよね。」と。

 もう十年近く前のことなのですが、昨日のことのように話されていました。

Rimg11600

 木と漆喰の普通の家。その空気がそれまでと違って感じられたそうです。

自分たちに心地よい居場所を、ただ作っただけなのですが、いくらかは

心地よさが伝わって、そう感じていただけたのかもしれません。

暮らしていると気付きませんが、いまだに木の香りがするとも言われます。

Rimg11598

 住まいという居場所の空気感は、空気そのものが醸し出すだけではなくて、

光の入り方、窓の大きさや外の眺め、部屋の広さ狭さ、天井の高い低い等等。

さまざまな要素が重なり合って紡ぎだされるものだと思います。

 居場所というのは、その場所の個有性を反映したものであるはずです。

ひとりひとりの人間がそれぞれ個有であるように、そこにはたったひとつの場所性がある。

そのことを大切に考えることで、なにかそこにだけの居場所が出来るものだと思います。

Rimg11605

 なにもない神社の境内にある、居場所の空気。

なにもない場所なのですが、なにか違う空気を人は感じます。

以前訪れた伊勢神宮も、明らかにそう思える場所でありました。

 空気は、見えないからこそより感じられるものなのでしょう。

Rimg11608

 空気、読んでる?

http://www.ksekkeishitsu.jp

白の誕生日

 雪に降り込められた休日明け。本来の成人の日、違った景色が広がっています。

いつものように材木座六号橋を潜り抜けて、白い海へ。

Rimg11639

 トンネルを抜けるとそこは雪国、のような白い浜辺になっています。

Rimg11642

 雪国の人には笑われそうですが、いつもの鎌倉とは思えない雪景色です。

Rimg11643

 カチコチに凍った道程を、いつもより張り切っている約1名。

Rimg11646

 めでたく今日で七歳。ほぼ中年のど真ん中という年齢になります。

Rimg11650

 犬は喜び庭駆け回る。まさにその通り、まあいつも通りの振る舞いですが、

今日いちにちは、何事も大目に見てあげるとします。

Rimg11661

 ちんどん屋さんのような冬服のお間抜けな奴。

ただ歩いているだけですれ違う人にクスっとされる天然です。

Rimg11664

 誰かがこしらえた黒い雪だるまと駆け回る奴。

今日も朝から笑えるスタートとなりまっしゅ。

Rimg11668

 川面のおしどり夫婦を見習って仲良く過ごそうの日です。    

門出の日

 生憎という言葉のとおりのお天気です。日課の犬散歩、びしょ濡れになりました。

我々には15日でしかありえない「成人の日」。折角の門出の日。あまり祝日は変えないのが

当たり前なのですが、誰か動かそうとした奴らがいるのでしょう。

 やたら町名を変えたりするのと、おおもとは同じような話なんでしょう。

Rimg11633

 新しい人々には、変えない強さと変えてゆくしなやかさがあります。

古い人間の姑息な考え方を吹き飛ばして、よい未来を創ってください。

Rimg11636

 門出の日。門を一歩出ると生老病死に出会うと言った古人がいて、

希望を胸にゆく人々がいる今があります。

 連綿と続く、新たな人の日。静かに晴耕雨読しつつお祝いします。

Rimg11638

 明日はきっと天晴れに。

言葉と音ノート

 三連休中日、正月ボケも抜けぬままゆったりと朝寝坊。お日様が昇ってくるのを

横目に見ながら、すこしゆっくりと海まで出かけます。

Rimg11624

 年明けから時間を見つけては本を読み、日が暮れてからは音楽を聴く暮らし。

言葉の音を聴きながら過ごし、夜は耳から音の言葉を聴く感じです。

無意味な言葉の垂れ流しのTV。見ていると馬鹿そのものになりそうなので、自主避難。

きちんとしたドキュメンタリーならばいいけれど、時間の浪費にしか映りませんねぇ。

Rimg11634

 内実、中身の充実をしよう、と考えています。正しい日本語を咀嚼しながら、

固くなったアタマをほぐすように読み、言葉の音を聴き耳を澄ます。

 本からは書いた人の人生を追体験し、音楽からは人が奏でる人生の音を体験する。

ココロの風景は映像などなくても、風の音だけで豊かになっていきます。

Rimg11619

 銀色に輝く冬の朝の海。潮騒の音。全ての風景は心象風景である。

なぜならそこに見る人の心が反映されるから。という言葉を思い出します。

Rimg11620

 朝焼けのシルエットは、絹のような感触に見えています。

言葉や音楽は生きることの意味を豊かに教えてもくれますね。

 よい、休日を。

美の上下

 相変わらず寒い日が続いています。夜明けがちょっとずつ、日暮れがほんのすこしずつ

ゆっくりと、日がながくはなっています。今年初の新月の今日を迎えて、徐々に暖かくなれ。

Rimg11582

 五時台に出ようものなら、漆黒の闇にシャープな三日月が浮かんでいる季節です。

Rimg11585

 点点と仲良く並ぶ冬の浮雲。おのおのが自由形で空を流れてゆきます。

Rimg11588

 上品下品じょうぼんげぼん上手下手じょうてげて、人の所作にも上下関係があります。

なにかに秀でている上手な人の所作は「芸」になるのですが、昨今は下手であっても

すぐ「アーティスト」。とても芸には見えずとも、目立てばよいようです。

 美意識や美学、下手なこだわりを超えたところにある何かを求め探そう。

上品下品には上下の関係は繋がっていないはず。文字通り次元が違うから、

時の流れもまったく違っている地平なのでしょう。

Rimg11593

 表現には自由があるはずですが、なんでもありとは違うと思います。

節度とでもいえばいいのか、なにか基準になるものがあって、その中で表わす自由。

それがないと、下手の枠の中でそればっかりになって、行く末は不自由になる。

 若いうちはいいけれど、末永く表現するにはネタ切れでしょう。

Rimg11592 

 誰もが生まれついたときから、真善美をすでに知っている。

この不思議に気付けば、それはそれは広大な美の宇宙が広がっています。

Rimg11597

 美って何?

庭という居場所

 昨今の経済状態を反映して、家づくりにかけられる予算というものは、

少なくなっていくものですね。これは設計者としては、大きな問題でもあります。

 自分たちも一消費者として見れば、なるべく低予算でいいものが出来れば、

それに越したことはないのがあたりまえですが、作り手として限りある予算を

クライアントから夢と一緒に託された身には、たいそう重たい期待でもあります。

Rimg9590

 なんとか家を設計者に頼んだ甲斐のあるものにするのが、低予算であれば精一杯。

それが今の正直な気持ちで、まして庭をどうする?植栽を、どんな木を植えようなどは

専門家であるはずですが、心もとないものです。

Rimg9595

 ですが、人の住まい、豊かな四季をもつ日本の家は、庭もひとつの居場所であります。

緑の濃いのは(建築の)七難を隠す。そんな設計者の気持ちを察してか、

時間をかけて自らお庭を作り出してくださるクライアント。

Rimg9596

 住まいを慈しみ、庭の緑を慈しみ、暮らしながら育ててゆく方々がいる。

設計する苦労がもし重たくても、庭という居場所も育ててゆく風景を見届けられれば、

報われるのでありましょう。一つの居場所は、人が育み、育つもののようです。

http://www.ksekkeishitsu.jp

健やかなれば

 冬中、寒中、節分までは程遠く、寒い冬が年を越して続いていきます。

踏みしめる足元の落ち葉のカサカサとした音が、潤いという言葉を感じさせてる日々。

ココロまでカサつかないように、温かなお茶を飲みつつ淡々と働くとします。

Rimg6890

 物事のおおもとのところ、人それぞれに思うことはそれぞれに違う。

なにを大切にしているか、これだけは丁寧にと心がけているか、も。

Rimg11579

 どんな人であれ、ココロとカラダが健やかなればこそ、物事を進められるし

諦めることもできる。そんな当たり前も、健やかだからそう思えます。

Rimg11581

 行く雲流れる水、健やかなれば見上げられる空は晴れています。

やらない力

 今日から学校も始まって、普通の日々が戻ってきますね。

こころなしか、すこし冷え込みがゆるんで、すこしは楽なスタートになります。

Rimg11551

 こないだ読んでいた本に、「やらない力」という言葉がありました。

意志力には「やる力」と「やらない力」があると。

Rimg11562

 そういえば、やる気をいかに出すか、モチベーションをいかに持ち続けるか、

そればっかりの世の中になっていますね。景気を上げるとか、ばっかりの視点で。

Rimg11573 

 なんでもない一日、起きないことが普通である日常。

やらない力、という新しい視点、得ることが出来ます。

これだから読書は面白い。読まない力というのもありますね。

一年の計

 七草を迎えて、そろそろと始動する街。車の多さが、今年の仕事始めを物語っています。

Rimg11566

 日々、是丁寧に。一年の計、大上段にかまえず、訥訥と。

Rimg11567

 一年を考えようとしても、その日の晩御飯ぐらいまでしか無理。

器は変えられないので、入れる中身そのものをすこしずつ選ぶくらいが関の山。

Rimg11571

 丁寧に暮らすことから、意識改革を進めていければな。

Rimg11574

 「めでたさも 中ぐらいなり おらが春」 石川啄木

この冬の三冊

 暮れに用意して、とっておいた本を読んでいます。

Rimg11468

 河原理子かわはらみちこさんの一冊。V.フランクルの本からつながるノンフィクション。

本屋さんで「呼ばれて」即買いしました。こういうのは、直感でわかります。

 読む前に、読み返すのは 、そのおおもとのフランクルさんです。

久しぶりに本棚から引っ張り出して、ゆっくりと深呼吸して読み始めます。

Rimg11470

 以前読んだ時より、より一言一言がココロにすんなりと響きます。

内容は、ひとりひとりがどう「引き受ける」かによりますから、野暮は言いません。

 一年の始まりに、これからを考えるわたしには、いい本です。

この二冊は、いわば過去と今を俯瞰するように見るための、礎のようなもの。

おおもとの、なにかを後押ししてくれるものです。

Rimg11469

 三冊目は「自分を変える教室」。以前からスタンフォード大学の講義に面白いお題が

多く気になっていましたから、これもすぐ手に取りました。今読みかけですが、

とても面白い。われわれがいかに観念に囚われているか、たくさんのなるほどが

見つかる本。実践形式の講義なので、今年の始まりとともにすこしずつ進めるのもいい。

 いつものように、前向きな読書であります。ぜひ、ご一読を。

ココロ温める

 小寒、寒の入りらしく冷え冷えとしたお正月も早や五日です。

こうして今年も矢継ぎ早に、過ぎてゆくのでしょう。

Rimg11555

 毛皮を着た魂である犬は、まことに寒さに強いようで平然としていますが、

人の方はこの冬の寒さにはかじかじ?としております。

ココロまで凍らせぬよう、暖かな物語でも読んでほっこりするのがよろしいようで。

Rimg11556

 この冬は雲の切れ間から差し込む光が印象的です。

冷えて澄んだ空気を光の帯が流れる、静かな光景とともに。

Rimg11559

 今年も変わらずに 行雲流水 さて、どんな一年になりますか。

真冬のジーン

 この冬一番の凍える寒さ。南風でさえ身を切るような冷たさです。

カラダが縮こまる、両肩が上がったままの朝を過ごします。

Rimg11541

 三が日、楽しく過ごしお酒も多々過ごしたので、しばし小休止を。

カラダの声に、今年は耳を澄ます。すこしは気をつけて参りましょうか。

Rimg11543

 冬の蒼い空と白い月。伊豆の山並みが澄んで見えます。

Rimg11546

 ココロの水平を海の水平線に重ね合わせるシアワセ。

静かな潮騒を聴きながら、のんびり始める新年です。

130143

 旧友から、素敵な元旦の写真が届きました。

やさしさが、ココロにジーンとしみます。シアワセのおすそわけ。

生まれいづるもの

 三が日、昨日の強風が過ぎ去って、静かに昇る月とたなびく雲に彩られた朝です。

Rimg11531

 南北にのびる雲の流れが、SF映画っぽく不思議に見えて面白い。

Rimg11533

 静かなお正月。一番、らしい日になりました。

Rimg11535

 この世に生まれいづる。思えば不思議なことです。

誰しも、知らぬ間に生まれていづれは去ってゆく。

五十年たつと、「知命」ということになりますね。

命を知る。昔の人は、学問せずとも今よりは賢かったようです。

Rimg11538

 鳥は自然に雁行すると聞きます。三角形を描いて飛ぶお正月。

Rimg11539

 この先の五十年。どうなりますか。よい、お正月を。

寿ぐ春

 古人が、新春と名づけた感覚を呼び覚まし、一日を過ごす。

Rimg11525

 元日早々崖崩れ江ノ電が止まり、めちゃ強い冷南風に砂つぶての幕開け。

Rimg11526

 波乱の年になりそうです。粋に受け流す年にしよう。

Rimg11529

 空のように高く 海のように広く 風のように自由に

« 2012年12月 | トップページ | 2013年2月 »

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31