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2014年5月

平平凡凡

 お台場に耐震改修講習会二日間受けに行き、睡魔と闘いながら終了する。

テキストを読むだけの講習、果たして日本の耐震化は進むのか?当事者としても?

脆弱な都市基盤は、足元すらおぼつかない千鳥足ではないでしょうか。

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 今週は梅雨の気配が近づいてきて、今朝の鎌倉は霞んで始まります。

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 夕方は日比谷図書館にて養老孟司先生と内田樹先生の身体性対談を聴きにいきます。

己の身体の声、すこしでも聴けるようになるべく、耳を欹ててまいりましょう。

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 何気ない毎日も、どこかへ行く目的があると、それだけで彩りが生まれます。

平凡に見えても、どこか違って生きられるから。

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 気持ちは徒然に、身体に徒然に。皐月の最終木曜日。

新しい季節に向けて、姿勢を正し背筋をシャキンとする一日を。ご機嫌よう。


青天の霹靂

 のんびりとした休日。午前中、ちょいちょいと働いて、午後から映画を観に行きます。

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 昭和40年代の風景が舞台。幼い頃の記憶とはあまりクロスはしないけれど、

映画の舞台と劇中の舞台の感じがちょうどよいバランスであります。

 脇役の風間杜夫さんのいい味と、柴咲コウさんの美しさがとても残る一品。

命あって生きる、休日の午後に、温かくなるいい映画です。いい今週を。

傍楽方

 皐月も後半になって、すこしずつ空気に湿り気が感じられる、鎌倉の海辺です。

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 滑川の川辺にはツガイの鳩と一羽の白鷺。なんとものんびり長閑に和む土曜日の朝。

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 陽射しが低い分、強烈な感じで昇ってくる朝日。そろそろ夏支度を始めましょうか。

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 働くことは、傍にいる人を楽にすること。いつか聴いたこのフレーズが好きです。

右肩上がりの経済を、いまだ目指すような、とんちんかんな政治の下でも、

市井の人々は、静かに働く。

傍楽方、自分の働き方。これからは事在る毎に、これでいいのか?と己で舵取りをする

問いかけがいりますね。

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 皐月の計。己のことは二の次三の次に置いておき、いいパス出しが出来ればいい。

大げさなことはなにもいらず、自分を殊更に大きく見せることもしない。

 何が出来るか、何をするかを決めるより、こういうことはしないと決めることで、

自然とやることが見えてくるはずですから。

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 行く雲も流れる水でね。何を言われても、不易なことをするんです。

今更ながら、田中文男棟梁の言葉を噛み締めて。 行雲流水

雨読と旅の日

 夜半から降り続く雨は今朝も降り続き、迷犬と濡れ鼠の朝散歩となり帰宅。

こんな日は自主的開店休業。晴耕雨読そのまま、旅の思ひ出整理にお付き合い下さい。

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 八坂神社を出て、すこし市バスに乗ってショートカット。降り立ったのは、京都の東側。

琵琶湖疏水分流沿いの「哲学の道」を、ゆったりと歩く。川のせせらぎと時の流れが、

小鳥たちのさえずりを交えてシンクロするような、そんな風景が続きます。

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 思索するのにこの上なく相応しい、川沿いの小道をたどって東山慈照寺に着く。

定番の修学旅行生に混じって、ひとり修学生。 観音殿、通称「銀閣」の佇まいをゆっくりと。

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 一層の書院、縁台から、いつかお月見がしてみたいものです。

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 銀沙灘(ぎんしゃだん)と向月台(こうげつだい)の向こうに建つ観音殿は普遍にある。

時の流れの中で、凛として潔い佇まい。己の姿も、かくありたいです。

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 境内を巡りながら、古の時代の風景に思いを馳せることで、今をよりよく感じること。

そんな効き目が、いい場所には備わっています。守り育んできた幾多の人々の手を経て、

この風景を感じることが出来る。日本の良さはこういうところにもありますね。

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 古建築は静かにただそこに佇んで在る。けれども豊かに感じられる言葉がある。

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 春の桜、秋の紅葉。皐月の新緑を愛でて、思いを馳せる旅。また次の旅へ。

今日の矜持

 皐月晴れも雨降りに向かうようですが、下り坂とは言わず上り坂の気持ちで過ごします。

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 すこしずつ気付かぬほどに季節は変わり、皐月の風もそろそろ梅雨の気配を帯びて、

さわやかな空気が湿度を含んだように感じられます。

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 自分が何者であるか。などと考える時期はとうに過ぎて、大げさな矜持はいらない。

そう思うように、次第になってきます。光陰矢のごとし。過ぎたるは及ばざるがごとし。

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 なんでもない一日のかけがえのなさ。二度と来ない一日であると思うだけで、

矜持は胸に秘め、ただ淡々と誠実に働く日にする。

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 それでも、今日という日にふさわしい、ちいさな矜持を。

一輪の花を胸に飾るように、ささやかに。

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 あなたの矜持はなんですか?

 

気持ちを養う

 それはそれは天晴れな、皐月晴れの空と心地よい風の中へ。最高の休日の始まり。

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 京都の旅から一週間。新鮮な感覚が残るのと、どこか夢のような時間である感覚が

ないまぜになって面白くもあります。正統な旅の余韻というのはこのように感じられるもの。

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 吉日の境内は白無垢の輝きがあって、木々の間を吹き抜ける皐月の風が薫る。

どこまでも歩いていけそうな、そんな元気に満たされる時間を感じる朝。

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 建築家、吉村順三さんの目録の中に、「気持ちを養う」という言葉があります。

日本の良さを建築に表すために、日本の気持ちから出たもので勝負する。

そのためには、気持ちを「養う」ことが根本である。

 旅というのも、気持ちを養うには大切な時間を与えてくれますね。

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 その場所に佇み、時が育んだ風景を五感で感じて、吸収する。

呼吸を繰り返すように、時の流れを身に沁みていく感覚。

 時に荒んでしまう気持ちも、旅に出ることで浄化されていくから、気持ちを養う余裕も

そこから生まれてきます。いい建築のスペースを生み出すには、気持ちにもスペースを。

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 気持ちを養う。素養といういい言葉と一緒に、旅の余韻の中を過ごす休日。よい日を。

路地の風景

 皐月晴れが戻って気持のよい、清々しい朝の鎌倉です。よい週末の予感に満ちて。

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 今回の旅は風景をゆっくりと巡ることが出来ます。歳を重ねた分そうならなくちゃ可笑しい

かも。落ち着きを取り戻した感覚を失わないようにしたいものです。

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 清水の賑わいを、反対側の子安の塔から静かに眺めて、坂を下りて路地を曲がる一日。

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 ほどよい空間の大きさに囲まれて、時がスローペースになります。

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 ふと足元をみると、ゴミだしのポリバケツさえ、竹籠に入れられて目立たぬようになって

こういう細やかな感性が、古い街並みを支えているのですね。

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 お店の入口のガラス戸、摺り模様が影絵となって映り込むのも風情。

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 ゆっくりと歩きながら、目にする路地の風景。一コマずつ「絵」になる京都です。

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 こう書いていると、また行きたくなってきます。よい旅をたびたびに。

日々是日々

 ほぼ是初夏の鎌倉。さわやかな皐月晴れを通り越して、蒸し暑い季節がやってきます。

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 午前中出かけた現場、帰り道は雨上がり。陽射しが強く汗をかく。夏の現場始まります。

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 現場からとんぼ返り。急いで昼食を済ませ、海岸へ。海沿いの会場で

事務所協会の支部総会に出ます。いつもの海は、陽射しが高くいい波が立つ。

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 海風はすこしひんやりとして、しばしクールダウン。

初夏の風を感じながら、眩しい光に目を細め遠くを見る、午後のひととき。

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 広がる海も浜で見るのと、部屋から見るのではまるで違う景色です。

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 会場に着くと、支部長さんから「議長お願い!」と言われて

総会の議長を仰せつかる。何があるかわからないのが、日々是の日々です。

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 無事、議事進行して総会終了。そのまま懇親会にて美味美酒を堪能して解散。

みなさん、それぞれにそれぞれの立場で自己研鑽をされています。

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 東に昇る月を見上げて、こういう日々も設計屋の日々だな。と思いつつの帰り道。

時の流れに

 神戸での打ち合わせを終えて、急ぎ足で京都へ。夕暮の閉門前に無事到着した、

蓮華王院三十三間堂。訪れるのは中学の修学旅行以来、ほぼ四十年?

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 しずしずと、お堂のなかへ。国宝観音二十八部衆像と対面をする。

目を合わせると「よく来たな」という、お声が聴こえたようです。

うるうるとしながら、一体ごとに目を合わせ、境内へ。

 時の流れを受け流し、佇む日本の建築の凛々しさ。

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 深い庇に守られながら、グレーの縁から、鮮やかな東大門の朱色を愛でる。

悠久の時、その流れの一点で時が止まったように至福のひとときを過ごす。

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 版築の土台の上に築かれた御堂の、繰り返されるリズムは永遠に新しい。

光りと影が織りなす、コントラストの深みは、古建築にしか醸し出せません。

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 時に抗いながら、凛と建つ姿に勇気づけられながら佇む、幸せなひとときです。

大阪の、色やね

 横浜から夜行バスにて一路大阪へ。早朝到着してまずは腹ごしらえ。朝ごはんも含めて

五千円弱。安全は確保されているけれど、ちゃんと利益が出る構造になっているのかな。

利用しておいて、言えた義理はないけれど。

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 神戸に向かう前に、午前中の空き時間に四天王寺へ。

学生の列に交じって、まだ朝のお掃除中の境内へ。

 阿倍野ハルカスを境内から眺めて、ゆっくりとお散歩。

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 境内の池では、大勢のカメさんたちが甲羅干し。気持ちよさげな光景を目を細める。

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 境内の在り様を、あちこち見ながら歩く、建築中年約一名。

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 ゆったりとした朝時間に、日本の建築の良さをこれまたゆっくり愛でるのは幸せです。

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 静謐な境内をお日様にあたりながら三周ぐらいして、阿倍野ハルカスまで歩く。

朝の通勤、通学ラッシュにしても、街中の自転車通勤の人々にしても、東京のように

殺伐とはしておらず、譲り合ったり余裕があるように思える大阪。

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 地下鉄から中央線に乗り換えて天保山、大阪の海を眺めに。

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 随分前に出来た安藤建築を懐かしく見上げながら海べりへ。

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 海上保安庁の船が幾隻も出航してゆく。すこし冷たい風が吹いています。

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 東京と比べると人が少ない。よって、余裕があるように思えて、街並みもそう見える。

働く人も、すこしのんびりとしているような気がする日。

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 安藤建築の巨大さも、関西ならでは。そんな気もします。

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 人も風景も大阪そのもの。大阪の、色やね。

旅の序奏

 さわやかな皐月晴れ。静かな境内はGWの喧騒が幻のように思えます。

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 GW明け、打ち合わせついで?を口実に大阪・神戸・京都の三都物語に行ってきます。

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 大阪の海を見てみたい。悲しい色屋根?

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 唄のメロディがリフレインするのを味わうように、旅は行こうと思った、その時から

すでに旅が始まっています。音楽の序奏のように、気持は助走を始めますね。

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 散歩が減ってしょぼんとするかな?しばし、待て。いい旅のお土産を持って帰るから。

ほな、行ってきま。

行動出力

 GW明け、立夏の訪れとともに人波が消えた鎌倉は、静かな朝を取り戻します。

雲のひろがりがすこし冷たい南風に乗って、さわやかな一日の始まりです。

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 いろいろ読んだ読書三昧。その得たものをどう消化して出力していくか。

仕込んだものをうまく寝かして、いいパス出しをしようと思います。

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 決してアタマでっかちにならないよう、身体を使って毎日を過ごす。

身体がうまく動けば、それが自然にいい出力につながります。

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 新緑の皐月。申し分のないお天気のように、さわやかに。Rimg0004

目線の先へ

 お盆とお正月が、一緒にやってきたような人出の鎌倉も、明け方はいまだ静かです。

ぽつんときたか、のような曇り空の一日。今日は静かに子供の日です。

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 みーんな、だれかの子供の日。子供のしあわせを願う親の気持ち。

近頃は、素直にそうとは言えないような、情けない世の中にしてしまったような気もする。

けれども、場所をすこし地方に移せば、鯉幟がはためく余裕も生まれてきますね。

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 こどもの目線。おとなの目線。うえから目線や商売目線。

いろいろな見方があって、それと同じように考え方も人の数だけ。

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 移り変わる時のなかで、変わるもの変わらぬもの、ものごとの本質を見抜くような目線。

こどもならば、なんの曇りもなく、見通せるのかもしれません。

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 GW恒例のニューヨークもとい入浴タイム。あらぬ方向へと目線がむかう約一名。

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 とぼけた目線の先にも、しあわせはあるような気がします。いい子供の日を。親に感謝。

みどりの一日

 空気がカラッと澄んだおかげで、すこしヒンヤリとした明け方のはじまり。

いまだ人気のない境内を清明な心持で歩き出し、みどりの日のマイナスイオンの中へ。

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 浜辺の朝顔がにっこりと微笑む、静かな朝。混みこみの鎌倉、笑うしかない人出を避けて

読書三昧を決め込んで過ごすとしましょう。

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 谷戸の緑は、その濃さを日毎に増して、みどりの日にふさわしい面持です。

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 本読みで疲れたら、視線を上にあげる。言葉がカラダに染み入るように、目には青葉。

まことに申し分のない、天下泰平のみどりの一日です。

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 昨夜のルッコラ&プロシュートのピッツアの余韻にひたりつつ、今日も美味しく!

皐月の計

 GWの後半、今朝の鎌倉はとてもとても靄っていて、稲村ケ崎がなんも見えねぇーです。

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 ホリデイサーファーの列も遠く霞んで、どこか違う国のようでもあります。

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 尊敬する建築家のひとり、増沢洵さんの作品集。いつもGWには読み返しています。

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 以前、建築雑誌に連載されていた「建築小思」というエッセイの素晴らしさ。

ご自身が創りだされた建築の数々と同じように、控えめに、でも力強く一本の筋が通って

ぴんとしている美しい文章があります。

 一年の計、五月ともなれば元旦になにを思ったか、とうに忘れていると思いますが、

増沢さんのエッセイには「一年の計は五月に」とあります。

 五月には連休もあるし、季節もよく、ココロと身体がバランスよく、一年の計を立てるには

ぴったりである。と書かれています。思い立ったが吉日ということもある。

 優れた建築家は言葉と建築が同じように語られています。すこしでも、近づけますように。

素直な約二名

 五月晴れとはこのことだじぇ!!と言わんばかりの、天晴れです。

なーーんの文句もありゃーせぬ。この週末の、鎌倉の人出が少々恐ろじいーー!

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 すこし文章に濁点が増えていますが、生活は一点の曇りもなく過ごします。

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 折角のまとまった時間だから、あえて何もせず、五感を研ぎ澄まそうと思います。

なにもせずとも、いろいろ考えるのが人間でしょうから。

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 共に暮らす約二名。それぞれが、自分?らしく裏表なく、素直に毎日を生きています。

そろそろ中年から老年期の入口へと、すこしずつ歳を重ねる季節が始まります。

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 物言わぬゆえ、犬がしょぼんとすれば、こちらも心配します。

そのかわりに、生きるとゆうことの、かけがえのなさ、しあわせを教えてもらいます。

みんなすこやかに、いい連休を。日々是好日。

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