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時の流れに

 神戸での打ち合わせを終えて、急ぎ足で京都へ。夕暮の閉門前に無事到着した、

蓮華王院三十三間堂。訪れるのは中学の修学旅行以来、ほぼ四十年?

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 しずしずと、お堂のなかへ。国宝観音二十八部衆像と対面をする。

目を合わせると「よく来たな」という、お声が聴こえたようです。

うるうるとしながら、一体ごとに目を合わせ、境内へ。

 時の流れを受け流し、佇む日本の建築の凛々しさ。

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 深い庇に守られながら、グレーの縁から、鮮やかな東大門の朱色を愛でる。

悠久の時、その流れの一点で時が止まったように至福のひとときを過ごす。

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 版築の土台の上に築かれた御堂の、繰り返されるリズムは永遠に新しい。

光りと影が織りなす、コントラストの深みは、古建築にしか醸し出せません。

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 時に抗いながら、凛と建つ姿に勇気づけられながら佇む、幸せなひとときです。

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