ワークス

積み重ねの仕事

岡本太郎さんが、言われていた「むしろ積み減らすべきだ!」という言葉には、

芸術という表現の巨人の、人間の自信、器の大きさが感じられます。

 凡人としては、積み重ねていくより術はないのですが、フィギュアスケートの

わずか数分間の表現にも、点数を積み上げていく技術がありました。

 デザインを繰り返し練っていく中で、身に付いていく感覚があります。

人がいる場所の、広さ、高さ、光りの入り方、そして繋がり。建築という一品生産は、

芸術とは違って、人が使う、暮らす時間に耐えうるものでなければなりません。

 積み重ねたものの中から、たった一つのかたちを選び取る、設計の責任と楽しさ。

考えることは、まだまだたくさんありました。日々、是精進。

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上出来の設計コンペ

ハウスコというウェブサイトの、住宅設計コンペに参加して二年が経ちました。

参加したプロジェクトの数も十をこえ、また新たな次元へと挑戦しています。

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 毎回、自分の中でもレベルを上げていき、自分自身に課す条件も高く設定します。

「ここまで出来て当たり前」だろうというレベルを、与えることで、結果的にいいものが

出来上がります。通常の設計業務をこなしながら、一方で自分の理想のアイデアを

追求すること。時間がかかり、その面では楽ではありませんが、たくさんのことを

考えながら、提案するのはとても楽しいものです。限られた時間と闘い、時間を作り出し、

時間を忘れて、没頭する日々。提出した後は、まるで抜け殻のようになってクターっと

なってます。が、その日の打ち上げのbeer また格別なので、やめられません!

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 今回の提案は、中庭を核として、いかに広がりのある空間を創るか、をテーマに

考えました。いかに、魅力的なものに仕上げるか、自分に課した宿題には、

きちんと答えられたように思います。「よくやった」と褒めてやります。

 自分に対する要求に、きちんと答えてこそ、人々の要望にも答えられる。

そう思って、また新しいチャレンジに向かいます。経験を自分の財産として。

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丁寧にやわらかに

遠い台風の影響で、波の高い海。ホリデーサーファーが横並びに大勢いました。

午後から下り坂のお天気。多目の雲の彼方から、朝日が昇ろうとしています。

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 仕事のフィニッシュに向かうとき、ついココロが急いで、ぞんざいになる時が

あります。ここまで出来たから、いいかと筆を置きたくなるとき。

 それまで、よくやってきたので、満足しているのですが、本当はそこから先、

伝えるための作業が、実に大切なのでした。

 考えた案を、きちんとしたわかりやすい答えに、作り直すぐらいの、丁寧な感覚が

いります。その中で、より大切にして伝えたいことを見つけて、やわらかくまとめる。

 限られた時間の中で、どこまでやわらかさを保ちつつ、きちんと丁寧に向き合うか、

ここ数日、心がけて創ります。

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季節型労働のススメ

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 すこしずつ、冬が近づく秋です。現場に出て、風が吹く夕方、特に感じます。

 先日、ほぼ日で糸井さんが、季節ごとに合った働き方のことを書かれていました。

昔はよく、農閑期の出稼ぎと言われたけれど、現代の場合は、冬には冬のペースで、

夜長に考える仕事をしたり、夏は朝早く暑くなる前にしかしないとか。そう考えると

人それぞれ様々なモチベーションで、事に当たれるなあ。幅が広がる感じがします。

 お篭りをして、仕事の精度を上げることに集中するとか、柔らかなテーマで本を探して

デザインのきっかけを得るとか。ことこと煮込む料理のように、働くことが、

これからの季節には、合っているようです。さっそく、今日の現場から戻ったら、

ゆったりとスローペースで試してみることにしましょう。

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人の居場所

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 設計の仕事は、人の居場所を創ることです。

場所という縦糸と、時間という横糸を紡いでいく仕事。

 人と人との関係が、希薄になって、「居場所」がない、と言われて久しいですが、

自分ひとりでも、掘り下げることは出来ると思います。

 作り手の人の寿命より、永い間、残る場所をつくること。

たかが人間、されど人間。すべてを肯定した上で、何をつくるか、考えることは、

終わりのない旅のようなものでしょう。人生と同じかな。

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 光りや風を追いかけていくうちに、かたちが出来たら、本望ですね。

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現場に向かう日

世の中、早めの夏休みモードのようで、海にほど近い駐車場は半分ほどうまっていました。

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 今日は、これから現場に出かけてきます。デスクワークと違って、肩のこらない

体仕事。気楽に、元気に行って来ます。

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 鎌倉の谷戸、今の季節は湿気ています。緑が濃いという場所は、

湿度もあります。杉の床板や漆喰の壁、木の建具のお陰で結露とは無縁ですが、

それでもサラっとはしていません。潤っているととれば、体にもいいと解釈しています。

 外に出かけると、自分のいつもの居場所とは、違う風景が待っています。

ここ一週間はsunマークがちらほら。うっとうしい季節も、終わりに近づき、

次の季節へ、扉が開くのも、もうすぐでしょう。よい、週末を。

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場所を思い描くこと

今年上半期の締めくくりとしていた設計コンペ。無事に提出しました!

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 今回は中庭を囲んだ、コートハウスのかたちになりました。

いつものように、敷地を訪ねてその場所に身を置くことから始めました。

「風が通り、光りを取り入れる家」という希望に、どう応えるか。

 廻りに建つ家や、公園の雰囲気。どう陽が射して、風がどう吹いていくか。

建つ場所に立ち、あれこれと思い巡らしました。

 スケッチをはじめて、手を動かしていくと、段々に中庭を囲むイメージが出来上がり、

おぼろげながら、一つの方向性が見えて、手ごたえが感じられました。

 その時点で、一度最初に戻って、もう一案こしらえることをします。

要望を読み直し、違う視点から、別の家を一軒考えるつもりで。

別の案が出来た段階で、最初の案と比較してみます。メリット、デメリットを考えて、

プランの上を歩いて見ます。たいていの場合、最初の案がよいことが多いのは、

敷地を見て、ある直感で方向性が見えているからだと思います。

 考え方の筋道が見つかれば、経験でかたちを見つけることが出来ます。

 日本の家の縁側にある、外と内の間のバッファーゾーンとしての役割。

そんなことも考えながら、水平にひろがっていくイメージを思い描きながら、

中庭を囲んで、光りや風の入り方、人の動き方を考えて、創っていきました。

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 住宅の場合、いつも自分がそこで暮らすつもりで、設計します。

朝起きて、夜寝るまで。夜中にトイレに起きることも考えながら(トイレは寝室の近くに)

 必ずしも、使い勝手だけで、プランが決まるわけではありません。

全体のバランスや周囲の環境、予算全てを考える中で、最適解を見つけること。

 そこには、人の暮らしを預かる、設計者の責任があります。

 「場所を思い描くこと」 の中には、ある家族の暮らしがすっぽりと入ります。

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設計コンペの面白さ

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今日〆切りの設計コンペですが、先週に提出しました。

卒業設計が遅れ、大学の卒業式を欠席した自分とは、もはや別人です。

 ネット上の設計コンペは、建て主さんの顔は見えません。が、

具体的な要望はあり、その文面からは人柄が垣間見えるものです。

 敷地を実際に見て、よく考える。のは、どんな設計でも変わりません。

かえって先入観をもたず、素直に建つ場所と向き合えるようです。

 いつも、自分が暮らすように、プランの中を歩き回り、思い巡らし、

かたちをつくります。あーでもない、こうでもないと考えて、段々にかたちにしていく。

こしらえる、という感じでしょうか。居心地を具体的な形にするのは、面白く

時間を忘れることが、よくあります。自分が最初の住人になった気持ちにもなります。

 今回、10作目になりました。今までで、一番のお気に入りです。

実際建ったら、居心地いいことうけあいです。また、次も楽しく始まりました。

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手のひらに、小宇宙

春の土用を迎えました。コンペに明け暮れている間に、はや4月も後半へ向かいます。

 先日、事務所に、営業の女性が見えました。見るからに、新入社員さん。

初々しくも、まっすぐなまなざしで、懸命に仕事のアピールをなさってました。

帰えられてから、ああいう姿勢を忘れてはいけないと思いましたね。

 段々と、慣れて、わかった気になって、謙虚じゃなくなって、情熱失って。

というふうには、なってほしくないものです。日々、新たに誠実でありますように。

 コンペ案を、すこし振り返ると、最初のアイデアが、やはり素直でいいと思いました。

ひらめきが形になってました。設計は、単なる思い付きで、まとまるものではありません。

実際、現実に建つために、たくさんのハードな検討があるのです。

 常日頃から、いろいろと考えておかないと、いざという時に、いいアイデアは出てこない。

振り返って、また仕事を始めたころに戻って、謙虚に勉強し直しますです、ハイ。

 両手のひらにすっぽり収まる、タイニー・ショップ、出来ました。

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設計コンペ 三兄弟

昨日〆切りの設計コンペ。来週明けに〆切りのプロジェクトが控えているので、

早めに提出しました。自分に課題を増やすため、三つの案をまとめました。

設計から生まれた三つ子。それぞれ、設定したテーマの力点が違うので、

みんな個性があって、かわいいものです。まるで、子供と同じですね。

自分の分身のような、コンペ三兄弟。左から、一号、二号、三号とサンダーバードのような

(古)子供たちです。一号はコストに重点を置いたコンパクト案。二号は内部空間を

大きくとったスペース案。三号は、快適さに重きを置いたアメニティー優先案。

 最終的には、依頼された方の好みですが、与えられた条件を、自分なりに解釈して、

納得して出した答え。また、次を見据えて歩き出しています。次回案も、いいのが

出来そうです。フフフ。

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